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これから先が全く想像つかなくて【妊娠9週】

妊娠9週になった。つわりが辛い。

横になっても起き上がっても止まらない吐き気。食べたいものが食べられない。何が食べたいのかもわからない。わけもなく涙が出てくる。自分の情緒は一体どこに行ってしまったんだろう。

仕事も頑張りたいのにそれどころじゃない。栄養のある食事を取らなきゃって思うのに、キッチンに立つことすらしんどくて出来ない。食べたら食べたで気持ち悪くなるし、食べなくても気持ち悪くなる。もう、本当に八方塞がり。どうしたらいいんだろう。

旦那が残業して帰宅する時間には、わたしはいつもリビングで横になっている。動かなくて、少しでも楽な体勢でいたくて、寝返りを打ちながら辛い気持ちを抑えてぼんやりと過ごしている。

仕事は完全在宅に切り替えてもらった。「今は体調が最優先だから無理しないで」と、上司が特別に許可をしてくれた。こんなにありがたいことはない。

ずっとお家にいるから、本当はちゃんと掃除して、洗濯して、晩ご飯を作って彼の帰りを待ちたい。でも、今のわたしにそんなことは到底できない。自分のことすらいっぱいいっぱいで、最低限のこともままならないから。

毎朝食べていたトーストが食べられなくなった。主食のお米が喉を通らなくなった。何を食べたらいいのかわからない。夕方頃、近所から漂ってくる晩ご飯の香りが、辛くてたまらない。吐きそうになってしまうので、夕方になると窓を閉めるのが日課になった。

毎日毎日、終わりの見えない気持ち悪さに苛まれる。5週目頃からすでに気持ち悪かったのに、その気持ち悪さは日に日にレベルアップしていく。いつ終わるのかもわからない。ネットを見れば、出産直前までつわりが続く人だっているとかいないとか。安定期に入る12〜13週くらいにかけて緩やかにマシになってくるって書いている記事も見たけれど、それでもまだあと1ヶ月近くこの状態が続くってことなのだ。耐えられない。辛い。

お腹は大きくないのに、まだ周りには妊娠したことすら伝えていないのに、1人でこうして耐えるしかないのが本当にしんどい。誰にも相談できない。誰にも話を聞いてもらえない。お家でじっと、耐えるしかない。本当に本当にしんどい。

横になってただただ泣いているわたしを、旦那は見て見ぬふりをする(ようにわたしには見えた)。どうしてこんなに辛いのに、「大丈夫?」の一言もないんだろう。わたしのお腹にいるのは、あなたの子なのに。今のこの状況で妊娠の話をできるのは、あなたしかいないのに。色んな思いでぐちゃぐちゃになって、ただただ泣くしかなかった。

行きたいところにも行けない。したいことも出来ない。食べたいものも食べられない。だから、普通に仕事ができて、お休みの日には好きに遊びに行けて、食べたいものを自由に食べられる旦那が、羨ましくて羨ましくて仕方がない。

「少しは心配してほしい」「大丈夫?の一言が欲しい」「わたしが話をできるのはあなたしかいない」泣きながらそう旦那に訴えた。

彼はハッとしたように「ごめんね」と言った。いくら心配しても、身体を気遣っても、代わってあげることはできないし、自分には何もできないと思っていた、と。

そうだよね、わからないよね。わたしがどうして横になっているのかも。どうして泣いているのかも。何がどう気持ち悪いのかも、彼は経験していないのだからわかるはずがない。わかるはずないのに、わたしが「察してよ」「気遣ってよ」って思ったところで無理なのだ。

ちゃんと伝えてから、彼はとても優しくなった。横になっていたら冷えないようにブランケットをかけてくれる。お腹や腰をさすってくれる。何なら食べられそう?って聞いた上で料理をつくってくれる。ありがたすぎて涙が出る。ちゃんと話して良かった。

いつマシになるのかわからない。流産も怖い。でも、今はただただ耐えるしかない。みんな、こんなのに耐えてきたなんて、本当にすごすぎる。えらすぎるよ。

だから、わたしももうちょっと、がんばってみることにする。



これは、過去のわたしがその時の自分の気持ちを残しておきたくて書いておいたもの。

現在は妊娠7ヶ月。安定期に入ってつわりもずいぶん落ち着いて、食べられるし動ける。普通に生活をするっていうのはちょっと厳しいこともあるけれど、自由に動くことができるってこんなに幸せなことだったんだなって実感している。

誰にも言えないのにつわりが一番辛いこのあたりの時期、本当にしんどかったな。乗り越えるなんてことできなくて、ただただ時間が過ぎるのを待つしかなかった。辛い気持ちを耐えるしかなった。

お腹の大きい妊婦さんも、お腹の大きくない妊婦さんも、みんなそれぞれ大変な思いをしながら一生懸命小さな命を育ててる。

そんな全ての妊婦さんにエールを送りたい。

共にがんばりましょう。ひとりじゃないから。


そんなわけで、今日もおつかれさまでした。


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