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桜又彩子
2020年4月13日 16:58
(前号の続きです)河合隼雄は心理療法家として、個人の無意識的な心的過程の表現としての、「夢」「自由連想」「絵画などの表現活動」を素材として取り上げるが、一方、日本人全体としての心の深層構造を知るために、「神話」を重視するという。ケレーニィいわく「神話は本来、『なぜ』に答えるものではなく、『どこから』に答えるのである」。神話に表現されるわれわれの無意識とは、個人の意識によって抑圧された心的内容の
2020年4月21日 14:15
【昔話の心理学的研究】河合隼雄はしばしば、日本人の特徴として「心の全体性」によく気づいている民族だということを指摘している。人間の心は意識も無意識も含めた全体としての中心、「自己」を無意識に持っており、「自己」と「自我」がいかに関わりを持つかが大切だと、河合隼雄は繰り返し述べている。そして、日本人は心の全体としての「自己」の存在に西洋人よりはよく気づいており、その意識は無意識の一点、「自己」へ