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内向的人間がおくる、アウトドアのすゝめ

今池袋のジュンク堂書店には、「山登りコーナー」ができていて、『岳人』や『登山入門』などの登山専門書や雑誌が所狭しと並んでいる。
ニュースでもよく取り上げられているけれど、コロナ下で、アウトドアが人気らしい。
私はもともと旅行好きな家族の元に生まれて、臆病なくせに冒険が大好きということもあって。
多分に漏れず、このコロナを期にアウトドアブームの波に乗った。

モンベルで、トレッキングシューズやら、レインウェアやら、ザックカバーやら・・・諸々登山に必要なものを買ってきて、
今年の夏は、尾瀬と上高地に行ってきた。

尾瀬は、亡くなった祖父母の思い出の土地だった。祖母が愛用していたモンベルの紫色が鮮やかなナイロンパーカーを着て、二人が生前、毎年歩いていた尾瀬へ。

山に囲まれた一本道をひたすらに歩いていくので、無心になる。ただ時折、両端は湿地だから、一歩踏み間違えると足元がドロドロになるな…とか考えながら、緊張感を持って歩いていく。

歩き疲れた頃にみた、ニッコウキスゲが綺麗だった。  

上高地は、山の緑と、川の青のコントラストが美しいところだった。


梓川に架かる有名な河童橋(上記の写真)から、7時間ほど歩き続ける。
目的は、焼岳登頂。焼岳は、長野県と岐阜県にまたがる標高2,455 mの活火山で、日本百名山に指定されているらしい。
意気揚々と登頂を目指して出発!…したものの、休憩をはさみながら進んだらタイムロスが多く、結局河童橋〜焼岳小屋までの往復となった。
道中に、30mほどの絶壁を鉄梯子で登るスポットや、急な岩場があり、ヒヤヒヤしながらの登山となったけれど、穂高連峰を望む眺望は目をみはるものがあった。

前置きが長くなったけれど…、アウトドアを少しだけかじってみて、お勧めしたい理由を今日は書いてみたい。

① 山登りを通して、強く大胆な自分になれる

厚手のソックスを履いて、トレッキングシューズ越しに地面を踏んで力強く歩く。
さわさわと腕をくすぐる草木、耳元で悪戯をしてくる虫たち、初めこそ不快だったものが、次第に平気になってくる。
登山客は、みな挨拶を交わして歩く。「縦走してきたんですね〜どこからですか?」「山小屋までどれくらいですか?疲れましたね〜。」ぽつぽつと自然に会話が生まれる。

日々のリモートワークで内向きになりがちだった思考が、ちょっと外向き、大胆になるのが分かる。

人は、関わる人や物事の数だけ、「その人らしさや個性」が生まれると思うけれど、外出する機会が減った今、内向き思考になる方が増えたんじゃないだろうか。
「山登りをしているときの自分」は少しだけ、オープンになれる気がする。

これは、登山に限ったことではない。
色々な趣味・興味を持つことで、複数の「自分らしさ・個性」を生きることができると感じるし、
”なりたい自分になるため”に、趣味に挑戦してみるのは素敵なことだと思う。

② 旅×アウトドアで新たな選択肢が増える

旅の醍醐味は、目的地に行き着くまでの過程にあると思っている。
…というか、そう思っていないと退屈でどうしようもない旅をこれまでしてきた。(大学時代のバックパック旅行などは、夜行バス・鈍行列車を駆使した、移動ばかりの旅行だったので…笑)

その新たな旅の「過程」の選択肢に、山登りやハイキングがあると思う。
頂上までロープウェイで5分、車で10分…手っ取り早く目的地に行く遊び方もいいけれど、頂上までの辛く楽しい道のりを味わってみるのもいいものだ。

例えば、高原に咲いている草花を見ながらゆっくり歩いたり、

「疲れたなぁ」と腰掛けた岩場から、煌々と光っているヒカリゴケを見つけて感動したり、


そんな楽しみ方を知ってから、「目的地に行く」までの選択肢が増えて、旅がもっと楽しくなった。

③ ペンションに泊まるという素敵体験ができる

これはおまけだが、ペンションに泊まることも楽しみになった。
アウトドアを始めてから、旅館やホテルではなく、ペンションに泊まることが増えた。
洋風な民宿のような形態で、ご夫婦で営まれているところが多い。こじんまりとしているので、アットホームだ。
そして、脱サラしてペンションを開いたオーナーなどもいて、一つ一つの宿にストーリーがあるのも面白い。

ディナーは、家庭のフランス料理がコースで出てくることが多く美味しいし、お値段も手頃なことが多い。

以前お世話になったペンションでは、こんなに本格的なお肉料理が。
デザートが、おしゃれなケーキとかではなく、
畑で取れた桃だったりするのも、
気取っていなくて、なんだかほっこり。

オーナーや宿泊客もアウトドアが好きな人が多いので居心地が良く、山登りを楽しむにはもってこいな宿なのです。

つらつらと書いてしまいましたが、
山登り、アウトドア、これからも趣味として続けてみたいなと思います⛰🚶‍♂️
こんな時代だからこそ、「自分の好きな自分」になる方法を、色々と試す人が増えたらいいなと願って。

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