【コメント到着/高橋いさを・田島亮・山像かおり・田中穂先】昭和大事件連続上演「光への道は遠く」まもなく開幕!
高橋いさをの戯曲4作品を同時期に連続上演する、昭和大事件連続上演「光への道は遠く」が、11月2日(木)の『獄窓の雪』を皮切りにいよいよ開幕します。
開幕を控えて、作・演出の高橋いさをさん、企画協力・演出・出演の田島亮さん、『夜明け前─吉展ちゃん誘拐事件─』に出演する西瓜糖の山像かおりさん、『好男子の行方─三億円事件─』に出演する劇団柿喰う客の田中穂先さんからコメントが到着しましたので、ここにご紹介いたします。
《コメント》高橋いさを(作・演出)
この企画の話を亮くんからもらったとき、とにかく無謀だな、と思いましたが、いろいろ話をしていく中で、亮くんは演劇全体を次の世代へのリレーとして広い視点で考えていることが伝わってきて、非常に頼もしいなと思いました。
こうした事件を取り扱った作品の場合、あまり簡単に「エンターテイメント」という言葉を使ってはいけないのかもしれませんが、これらの作品は今の私なりのエンターテイメントです。
強調しておきたいのは、これらの作品はフィクションだと言うことです。実際の事件を題材にしていますが、それを別の視点から新しいフィクションとして立ち上げています。
魅力的な俳優陣でおくるミステリー4作品をぜひお楽しみください。
《コメント》田島亮(企画協力・演出・出演)
高橋いさをさんの戯曲からは「好きに暴れなさい」という俳優に対するメッセージを感じます。「自分の大好きな俳優たちに暴れてもらいたい」という気持ちで、会話が上手い俳優たちに声を掛けました。
いさをさんの戯曲は、人がどう躍動するか、人と人がどう絡んでいくか、というところが主軸になっていて、そこに魅力を感じます。
現代社会においてSNS等が浸透していく中で、徐々に失われていく会話の素晴らしさというものが、今後は演劇でしか見せられない世の中になっていくかもしれない、という危惧も少しあり、そこへのアンチテーゼとして演劇という文化を使って、人と人が本気でぶつかるということ、会話をするということを、次の世代に繋げていきたいと思っています。
《コメント》山像かおり(『夜明け前』出演)
今回の企画を聞いて、すごい冒険だなと思いましたが、今回こうして田島さんが人と人とを繋げて出会う場を作ってくださったのは、とても大事なことだと思っています。
『夜明け前』は吉展ちゃん誘拐事件を題材にしていますが、人間がしっかり描かれていて、事件の重たさに引っ張られない力のある本です。事件のことを知らない方には、事前に調べずにミステリー劇として見ていただきたいです。
犯人も含めて、決して特別に変な人ではなくて、ごく身近にいるような人間たちが登場しますので、見終えたときに彼らのことをどうとらえるのか、お客様の感想が楽しみです。
《コメント》田中穂先(『好男子の行方』出演)
今回の話をもらったとき、こんな無謀な企画に嬉々として参加する人がこんなにいるんだ、ということが嬉しくて、自分も参加したいと強く思いました。
『好男子の行方』は三億円事件を題材にした作品ですが、あの事件の裏にはこういう銀行員たちがいたんじゃないか、という視点で描かれていて、登場する7人のキャラクターからも温かさを感じられます。
舞台を見に行く目的の一つとして「面白い人を見に行く」というのもあると思うので、あの事件においては脇役の銀行員たちが主役の、一人一人の個性が立っているどこか滑稽なワンシチュエーション劇としてお届けできればと思います。
『獄窓の雪─帝銀事件─』『好男子の行方─三億円事件─』『夜明け前─吉展ちゃん誘拐事件─』はすみだパークシアター倉にて11月2日(木)~15日(水)、『あなたはわたしに死を与えた─トリカブト殺人事件─』は下北沢小劇場B1にて11月8日(水)~12日(日)に上演されます。
ぜひ足をお運びください。
※公演詳細は公式サイト(https://officeriko.wixsite.com/hikarihenomichi)にてご確認ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?