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結婚のこと〜夫は究極のバリアフリー男!?〜
先日は6回目の結婚記念日でした♪
ということで今回は結婚のこと・旦那さんのことを少し書いてみようと思います。
真っ先に諦めたのは結婚
10歳で病気の症状が出て歩きづらくなり、20歳で進行性難病近似ストロフィーとわかった私。20歳の時に医者から「あと10年で車椅子、その先は寝たきり」と言われ、将来が真っ暗になりました。
お先真っ暗だ・・と思い、色々なことが無理だと頭をよぎりましたが、その時にまっさきに無理だと思ったのが「結婚」と「働くこと」でした。
勝手なイメージですが、結婚することは、自分以外の誰かを幸せにすること。進行性の難病があって、障害がある自分には誰かを幸せにすることなんてできないと思ったのです。
究極のバリアフリー男との出会い
私の旦那さんは究極のバリアフリー男だと私は思っているのですが、よくテレビで見るような、全てを受け入れて病弱な妻を懸命に支える夫というスタイルとはちょっと違うタイプなんです。
例えば私の歩き方の真似をしておどけてきたり、介助してほしい時も自分が手伝えない時は「無理!」とはっきり言うタイプ。
以前我々のエピソードがニュースに取り上げられて取材を受けた時も
「体が動かなくなってきてるから色々もっとサポートしてほしいんだよね」、と私が語るシリアスなシーンで、
はっきり「やだ」の一言・・・!
・・・・子供みたいに素直で悪気のない人ですね。
でも、ちゃんと旦那さんの余裕のある時は、甲斐甲斐しく手伝ってくれているのでご安心を笑。
旦那さんは進行性の難病があって障害がある人と結婚しようと思ったちょっと変わった人です。
もしかしたら今頃失敗したなぁと思ってるかもしれません笑。
でもいつも自然体でそばにいてくれるのが嬉しいです。
それまで旦那さんも障害者・難病者となんて一緒にいたことがほとんどないタイプ。
旦那さんは会社の同期なのですが、それでも自然に、壁や意気込みなく普通に接している姿が印象的でした。
障害のある友人と酒を飲んで騒ぐ
私の同期には障害があるメンバーが何名かいて、同期の中にはなかなか障害があるメンバーとは話さない、そんな人もいましたが、旦那さんは障害あるなし全く気にせず、人付き合いをする人でした。
ある日、難聴障害を持つ同期とも酒を飲みながら肩を組んで仲良く話してるのを見て、なんて壁がない人なんだろうと思ったのを覚えています。
もちろん、出会った頃は筋肉がなく杖をついて歩いている私にも、普通に話かけてくれて、壁を全く感じない珍しい人でした。
何事も特別ではなくて、当たり前に接する旦那さんを素敵だなと思い、一緒に遊びに誘うようになったのが付き合うきっかけです。
壁があったのは私の方だった
二人で道を歩いていた時、前から病気なのか、顔に大きなコブが目を隠すほどあり、顔が青紫色になった方が歩いていらっしゃった時がありました。
私はつい「あの人大変そうだね」と言ったら、「え?なんで?」と旦那さん。
「顔大変そうだったじゃん」と私が言ったら、
「そう?向こうはお前のほうが杖で大変そうだって思ってるかもよ」
と何気なく言い放ち、私は障害がある自分自身の方が壁があった事に気づくことができました。そしてこの人はなんてバリアフリーな男なんだと感じました。
こぼれた味噌汁とバリアフリー男
一緒にいてもできないことの方が多い私の唯一得意なことが、料理を作ること。旦那さんに喜んでもらおうと味噌汁を作っていた時のこと。
足元がよろけて、せかっく作った味噌汁を全部床にぶちまけてしまいました。
「ああああ””””””ーーー!!!!」
なんでこんな簡単なこともできないんだろう。
こぼれた味噌汁もショックながら、その味噌汁を片付けることもできない私は、自分が情けなくて仕方くって、本当にちょっとしたことなのに涙がこぼれてしまった。
「こんなこともできなくてごめんね」
と旦那さんに伝えると、
「お前は俺にできないことたくさんできるんだから、気にしなくっていいよ」とサラッと言う。
学歴で見たら私とは雲泥の差もあって、加えて障害や難病というハンディもある私に、よくそんなことがさらりと言えるもんです。
いつでも対等な男。やっぱり旦那さんにはかなわない。ちょっとしたことだったけど忘れられない瞬間でした。
お願いゴトは3つまで!?
私は病気が進行してできないことがどんどん増えてきて、今はベッドから起き上がるのも、トイレに行くのも少しずつ難しくなってきている。どうしても旦那さんに手伝ってほしいことも日常多くて、色々お願いしてしまう。
それなのに旦那さんは「今日俺は疲れてるからお願いゴトは3つまでな!」と言ってくる。ドラゴンボールかよ!と突っ込みたくなるような瞬間だったけど、旦那さんも当たり前に人間なんだからそんな日もあるのかもしれない。
こんな風に旦那さんはよくドラマとかに出てくる、清く優しく正しく謙虚に妻を支える夫のタイプではないかもしれないけど、私に障害があるかないかも気にしていなくて、お前はお前じゃん、と言ってくれる変わった人。その男を私は究極のバリアフリー男と私は呼んでいます。
そんなバリアフリー男と長年付き合ううちに、気づけばアラサー、私もよいお年頃。
周りの友達からの幸せニュースが相次ぐ中、「結婚」の文字ともいよいよ直面していったのでした。
結婚までの実際のエピソードはまた次回に書いてみようと思います。
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