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鰻については禁欲的な日々を送っていた模様

気づけば、久しくうなぎ丼にお目みえしていない…。

所用で三重県を訪ねる機会が多かった時期には、何かとかこつけて志摩市・近鉄鵜方駅近くの『東山物産』にお邪魔したものです。昼食時には常に並ぶ超人気店で、鰻が売り切れた時点でその日の営業は終了です。事前に電話すれば、鰻の数は確保してもらえます。

こちら、奮発して頼んだ「極上重(3,000~3,500円の間だったはず)」。

たいそう立派な鰻が、でーんと惜しみなく乗り、ほかほかと湯気を立てている様は、見ているだけでもオキシトシンが出るんじゃないかと思えるほど。肉厚で口いっぱいに旨みが広がる鰻、パリッと焼き上がった皮、塩味と甘さのバランスが絶妙なタレが染み込んだ白ご飯まで全てがおいしく、毎回食べながら「また絶対来るんや…!」と次の機会を狙っていたのでした。

あとは、お値段も安い。都会で食べたら、1.5~2倍はするんじゃないかと思える価格設定です。田舎暮らしの特権ですね。


さて、熱く語ってしまいましたが、今回は居住地の近辺へ食べに行ってきました。期せずして1年ぶりくらいの鰻丼だったので、噛みしめ噛みしめ食べました。小骨がくいっと奥歯に挟まったまま、その後もしばらく滞在していたのも、ご愛嬌。

冨永愛さんは、大好きなラーメンを年に1回だけ食べると決めているそうです。偶然にも、私も鰻については禁欲的な日々を送っていたわけですが、確かに1年ぶりのうなーぎーは、より美味しく感じました。


【今日のまめ】(参考:WWF JAPAN)

川や湖沼で長年すごし、海へ降って産卵するウナギ。
特にニホンウナギは、長大な旅をしてフィリピン近海の海で産卵をし、その稚魚がまた日本の近海へと回遊してくる、謎の生態を持つ魚。

その移動距離の長さや、追いにくいサイズ、また水中という生息環境から、精密な行動の追跡調査を行うのは容易ではない。

近年、大変な調査と研究努力の結果、ニホンウナギが産卵場所の海から、どのように海流に乗って日本近海まで戻ってくるかが明らかになった。
しかし、川を降ったウナギがどのように産卵場所の海域に至るのか、そのルートや行動などは、今もよく分かっていない。

過剰な漁獲による漁業資源としての危機と、生息環境の悪化という野生生物としての危機により、絶滅危惧種に指定されているニホンウナギ。


昔は普通に食べられたのにな、とウナギを偲ぶ日が来ないことを願いつつ。

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