人生を変えてくれた猫
上司からのプレッシャーに耐えきれず、好きだった会社を辞め、再出発するしかなかった15年前の春。
心機一転、築40年のマンションへ引っ越して女友達と二人で共同生活をするはずが、入居の手続きが終わって間もなく、彼女は新しい別の何かを見つけたからと去っていきました。
川に面した眺めのいい部屋は、夜になるとどこからともなく水鳥たちの奇声が響き、寂しさと怖さで眠れない日々。
それでも季節は巡り、迎えたある夏の日の午後。
一匹の子猫を保護しました。
ケージやトイレを買いに行ったホームセンターの売店で飲んだジュースが美味しすぎて、思わず、ゴールデンパインと名付けました。
ゴールデンパインは、小さい頃から私の気持ちを察することができるオトコで、気づけばいつも、さりげなく寄り添ってくれていました。
当時はまだ、寝てないことが自慢になるほど過酷の労働環境にいて、やっとの思いで自分を保つような毎日。慰めの言葉でさえ苛立つことが多かった私の心を、会話ができない存在が解きほぐしてくれました。
あの頃の自分には、まさか将来、保護猫カフェをやるなんて想像できていなかったけど、過去のさまざまな出来事があったから、今こうしているんだと思います。
2023年10月29日、保護猫カフェ ネコリパブリック広島は7周年を迎えます。
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