ODっ子との日々②~過眠症?

①からの続き

ある朝、突然右耳が聴こえなくなり、その日を境に、朝、全く起きることができなくなった中1のボウズ。耳鳴り、耳の痛みもあり、耐えられない痛みのときはカロナールを飲んでなんとかやり過ごします。
両耳がバランスよく聴こえていればなんともないはずの日常生活も、片耳で聴こうとすると、ものすごい疲労感、倦怠感がある。

私たちも、これは困った、どうしよう、きっと自律神経がやられているだろう、ということで、取り急ぎ、自律神経を整えるという整体に通うことにしました。
整体のスタートは週に2回。一度通うと、ただでさえだるい心身がもっとだるくなって、すこし回復したと思ったら、また整体。まただるくなっての繰り返し。そうすると、しっかり起きていられる時間が1日の3~4時間くらい。あとは昏々と眠り続けるか、ベッドの上でゴロゴロしているか。
学校に行くにしても、調子が上がるのが放課後。結局、行きません、ということになり、学校から足が遠のきます。
でも、本人もまだ、
「教室の席を、左の一番前にしてもらえれば、左耳で授業が聞けるし、いけるんじゃない?」なんてこの頃は言っていたのですが、結局実現せず。

先生の空き時間に、私が学校に行って直接話をする機会を急遽設けてもらいました。
本人も、学校生活の特になにか明らかな理由があって学校に行きたくないわけではないこと、
耳の調子で、人が複数人いる場所に短時間いるだけでも耳がもたないこと、
親として、今の状態では、首根っこをひっ捕まえてまで学校に行かせるつもりはないこと、
を話しました。

先生も、
学校は這ってでも来る場所ではないと僕も思っています。
ボウズ君はちょっと大人びたところがあって、このクラスはもともとうるさいクラスだったのもあり、そことのギャップは常日頃感じていたのだと思います。相談室登校という選択肢もありますし、無理しないでほしい。
ボウズくんの事情は僕からもみんなにきちんと話をしておきます。

と言ってくれました。

そんなこんなで学校に行けないまま終業式が目前となり、先生が夕方、家庭訪問に1日おきくらいに来てくれる、くらいが学校とのつながりとなりました。
私も、フルで仕事をしているのもあり、毎朝の電話での欠席連絡がものすごい負担となったので、
「ちょっと、毎朝の電話連絡は正直心が折れそうです。メールとか、他の方法にしてもらえないですか」

ということで、若い先生なので、躊躇なく携帯の電話番号を教えてくれて、ショートメールでやりとりすることになりました。

終業式の日は、放課後だけでも行かせたい。その日は、仕事を中抜けして、家に戻り、丸太のように寝ている息子を叩き起こして、制服を着せ、学校に連れて行きました。ボウズはフラッフラです。しばらく歩いていないのと、起こされてだるさが抜けない状態なのと。
学校までの3分の道のりがこんなに遠いとは…。
これを続けたら学校に行かせることはできるかもしれないけど、余計ボウズの体と心に負担をかけてしまうのかな、と思った瞬間でもありました。
いろんな意味で、私が腹を括ったのはこの日かもしれません。

つづく

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