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『タンギングがうまくいかない要因と対策』

みなさんごきげんよう♪

ようやく相棒がオーバーホールから帰ってまいりました♪
とはいえ、5日もかからなかったかな?
すっかり生まれ変わり、吹きやすイーーーーーー!!!!
バランス調整だけではやはり限界があったようです、、、😅
オーバーホール後の楽器に慣らしていきたいと思います!

前回は、クラリネットのタンギング奏法時の構造と、リードの振動部分についても触れてまいりました。
まだお読みでない方は、下記URLから前の記事をチェックしてみてくださいね♪

<前回の記事はここをクリック♪>

前回は、クラリネットのタンギングの仕組みについて構造的な部分を中心にお伝えしてまいりました!

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今回は、実際にタンギング奏法をやってみて、つまづいてしまう原因と対策を取り上げて行こうと思います。
実際に、うまくいかないなぁ、、、と感じている方に、少しでもヒントになれれば幸いです♪

では、さっそくいきましょう!

原因その①【アンブシュアが整っていない】

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これは、そもそも論になってしまいますが、ロングトーンの時は安定しているアンブシュアが、急にタンギングで崩れてしまうパターンがこれに当たります。
息の流れと舌の動きが噛み合っていないというのでしょうか。
よく見られるのは、タンギングの時に【下顎が動いてしまっている】ケースが多く見受けられます。
下顎が動いてしまっている原因としては、舌を使わずに、息で音を区切ろうとすることにより、起こりやすくなります。

ただ、息で区切るタンギングは、速い動きには対応できないので、早い段階でやめておくことをオススメします。
<対策>
まずは、ロングトーンの時のアンブシュアの状態をいつもより意識してチェックしてみてください。
鏡を使って行いましょう。
次にいつも通りタンギングを行ってみて、鏡をみながら、
・アンブシュアがどう変化しているか、
・下顎は必要以上に動いてしまっていないか?

必ずこの2点はおさえておきましょう!


原因その②【リードにベタっと舌をくっつけすぎている】

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前回の記事では、『舌は、すぐにリードから離れられるようにべちゃっとつけすぎない』事をお伝えしましたが、それには理由があります。
リードは『先端部分のみ振動』を行っております。リード全体がブルブル震えているわけではございません。
よって、リードの先端部分が触れるだけで、振動を止める事ができますので、結果的に共鳴している音もシャットアウトする事が出来るのです。
つまりは、舌の面積をリードにべったりつける必要がないのです!
逆にべったりつける事によって、物理的に素早く離すのに時間が生じます。数秒の差かもしれませんが、演奏中の今鳴っている音から次の音までの時間は本当に一瞬のことでもあります。

<対策>
瞬時に次の音の発音の為にも、すぐに離せる事を意識して、舌は、『こんなにちょっとで良いんだ』くらいの気持ちで、気楽にチャレンジしてみてください♪
ただ、抑えが弱いと、息の音がズズーーッと入ってしまうので、しっかり当てますが、面積は少なめに!がベストと言えるでしょう。

原因その③【トーンホール(穴)に隙間がある】

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音がイマイチ共鳴してくれないなと感じる場合は、穴が塞ぎ切れていない可能性もあります。
せっかく息のスピードを上げても、1箇所が漏れていると、それだけで響きは弱くなるかスカスカした状態になります。
楽器経験の長い方でも、長時間の練習になると、だんだん指に疲労がきて、指と指の距離が近くなる事があります。本来のキィの位置よりも指の感覚だけ狭くなってしまうのですね、、。
<対策>
こちらも、ぜひ鏡を活用してみましょう。できれば下管までしっかり写るような大きめの鏡が理想です。
あとは、疲れてくると、実際の指の位置よりも、だんだん上へ上へとズリ上がってきます。
「なんとなく塞がっていない気がする、、」そう感じたら、思い切って『思っているよりも下の位置に下げて押さえてみる』方法をお勧めします。
モデルによっても、キィの抑える感覚や、位置のバランスが異なりますので、一概には言えませんが、ストラップなしで演奏している方は、楽器がだんだん下がってくるのに、指の位置が上にずり上がっている状況をお見受けしますので、その対策の一つとしてチャレンジしてみてください♪
または、適度に休憩するか、別売のストラップも活用してみるのもありでしょう♪

原因その③【舌の当てている位置がバラバラ】

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舌の当てる位置または、リードの当てる位置が定まっていないと、息の流れも変化してしまいます。。
<対策>
大まかに吹きやすいポイントが定まりましたら、定位置を決めてしまいましょう。
何より、スラーでもタンギングの時でも、無理のない奏法と身体のフォームが大事になってくるので、『これは!』と実感したポイントを、感じたままで終わらせるのではなく、アナログでも何でも、メモなりに記録しておくか、しばらくはこのフォームでチャレンジしてみる!と一定期間お試しで固定させても良いですね♪

【クラリネット タンギング練習時のポイント】

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ここでは、タンギング奏法で欠かせないポイントを『3つ』ご紹介してまいります!!!

①肩は常にリラックス
「えっ?肩?」と思う方もいるかもですが、管楽器は肩がどうしても力みがち。
特にクラリネットは、楽器を自身で支えている事もあり、脇がしまったり、上へ肩が上がっている『いかり肩のような状態に』なっているケースをお見受けします。
適度に『肩甲骨』からほぐすよう、肩回しを練習中にでも取り入れてルーティン化してみてください♪(スワブを通す時などについでに行ってみてもOK!)

②舌のみを早く動かそうとしない
タンギングでついつい捉われてしまいがちなのが、「舌のみを早く動かせなくては」といった考えになってしまう事です。
そう思ってしまう事で、ますます舌の筋肉が緊張状態に走る為、俊敏な動きに対応しづらくなってしまうのです。
クラリネットのタンギングは、確かに舌を使ってリードの先端に当てて息の流れを止めておりますが、実際には「当てに行く」事よりも、「素早く舌を離す事」を意識してみてください。
素早く離す事で、すぐに息の流れが再開し、軽やかなタンギングへと繋がっていくのです。

③ロングトーンの時より、息が弱くならないで!

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そもそも【しっかり管内に共鳴して音を響かせる】が何より音色を作る土台としての肝となります。
そのためには、リードを十分に振動させる、さらにそのためには『スピード感を持った息を最初に送り込む奏者の使命』が出てきます。
まずは、タンギングをしたい音をロングトーンしてみてください。
次にタンギングで行ってみて、比較しましょう。
この時、スカスカしていたり、雑音が入ってしまったりするケースだと、ロングトーン時よりも勢いが少なくなってしまっているケースが多いです。
この場合は「息<舌」になってしまっているのです。
これも、原因としては、②でお伝えした『舌のみを動かそうと躍起になっている為』とも言えるでしょう。
優先順位はどんな奏法でも【息が十分に送り込まれて充実した響きのある音を鳴らせているか】を重視してからタンギング練習にとりかかってまいりましょう!


長くなりましたが、本日も自分に言い聞かせるように(?)お送りしてみました!
こうして原因を整理してみると、次に行うべき練習法などが見えてくるのではないでしょうか?
もちろん、一概には言えないので、まずは試してみて、ご自身に合った方法を見つけてみてくださいね\(^^)/

次回は、、、、クラリネットのタンギングの基本的なウォーム方法をお伝えして参ります!
次回で、ひとまずタンギングネタは一区切りにしようかと思いますので、どうぞ最後までお付き合いくださいね♪

一緒に素敵な楽器ライフをエンジョイしていきましょう!!

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