【詩】 ゆれる

移り変わっていくものの中で

水を掻いて
波を踠いて
溺れたら
力を抜いて
浮いてくるまで
あと少しと陽が落ちる

変わらないものへの葛藤と
変わらないものへの安心と
変わらないものの喪失と

波と空を見つめて
風向きの変化を感じる

染まった太陽が
明日へと向かう時の
漆黒のような赤を

変わるものへの決意と
変わるものへの喜びと
変わるものの不変さを

教えて導く

変わることを恐れずに

黄色に染まった太陽が
赤く赤く漆黒になるまで
力を抜いて
ただ、波に揺られて
うねりを待つだけ