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#2-10 プロジェクトチームの強みと弱みを分析する

前回(昨日)の記事で、メンバーの選定には現実的には限界があるため、アサインされたメンバーの分析を行うことが大事、という話をしました。

まず、チームを構成する際には、そのプロジェクトの活動において必要なスキルやコンピテンシーが何かを理解することが大事です。

そして、メンバーがアサインされたら、メンバー自身を分析して、求められるスキルやコンピテンシーとのギャップを特定します。

コンピテンシーについては、下記の記事をご参照ください。

今回は、メンバー個人ではなく、「プロジェクトチーム」に対する分析として、SWOT分析についてお話します。SWOTは「スウォット」と読みます。

SWOTは
 S:Strength    強み
 W:Weakness  弱み
 O:Opportunity 機会
 T:Threats    脅威
の頭文字です。

SWOT分析は、チームの状況だけでなく、企業の経営管理やチームメンバーの個人目標の設定、リスクの分析の際などにも使えるフレームワークです。分析したうえで、改善のためにアイディアを生み出すとこまでがセットです。

何をテーマにするかにもよりますが、出来るだけ客観的な分析が必要なため、可能であれば複数人で行った方が良い手法です。


SWOT分析

※進め方の一例です。

まず、2つの軸から考えます。
 ①環境は、内部or外部?
 ②目標の達成にとって、有益or有害?

①環境は、内部or外部?

チームの内部に関する要素か、外部に関する要素かという分岐です。
内部環境は、特別なスキルを持ったメンバーがいる等、チームの内部に関する特徴を考えます。外部環境は、競合他社や市場など、外部からプロジェクトに影響を与える要素を考えます。ポジティブな要素も、ネガティブな要素も、その両方の要素も、一通り挙げていきます。

②目標の達成にとって、有益or有害?

内部環境・外部環境で挙げた要素を、その要素が目標達成に向けて有益かそうでないか(有害か)で考えます。
内部環境には、有益となる強みと、有害となる弱みがあります。
外部環境には、有益となる機会と、有害となる脅威があります。

SWOT分析の図

具体的な分析作業のイメージは……
複数人でブレストしながら、内部環境・外部環境の要素を付箋(ポストイット®)に記入して、上記の「SWOT分析の図」の該当するエリアに付箋をペタペタ貼っていく感じです。

作業イメージ

要素の分類が終わったら、目標達成の障害となる「弱み」と「脅威」に関する対応策を検討します。

例えば、自分たちの「強み」から、「脅威」となる外部環境に対応するアイディアを考えます。

「強み」から「脅威」に対応

また、「強み」からは「機会」を掴む戦略を考えることもできます。

他の例としては、「機会」を利用して、弱みをカバーするアイディアを考える方向性もあります。

「機会」から「弱み」に対応

ヒトにも得意・不得意があるように、プロジェクトチームにも得意・不得意は生まれます。チームの強みも弱みも活かしていくようなマネジメントが出来れば、パフォーマンスの向上が期待できるので、メンバー個人だけなく、チーム全体を分析することも、時には大事です。

そして、プロジェクトの初期だけでなく、新しいフェーズに入って一気にメンバーが増えた際など、定期的にメンバーの分析を行なって、プロジェクトのメンバーの“パワー”を把握しておくことが大事です。

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