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テルマエ・ロマエ1~6

■ 感想

「テルマエ・ロマエ1~6」ヤマザキマリ(BEAM COMIX)P1154

排水の渦を通れば、そこは平たい顔族でした…。

建国から約800年、かつてなく豊かとなったローマを舞台に、ハドリアヌス帝最晩年の紀元128年から幕開けとなる一大お風呂エンターテメント。

連載当時に読んだ時より少しだけローマ周辺の本を読んだことで更に楽しく、そしてもっと知りたくなったテルマエの世界。ローマのお風呂文化と、日本のお風呂文化。似て非なる部分がありながらも根底にある魂の共通点を探しては嬉しくなる、遠い国と時間をも超えて繋がる国境のない想いが暑く熱い。

ハドリアヌス、ケイオニウス、アントニヌスなど、実在の人物や実際の出来事を織り交ぜながら建築技師のルシウスが、お風呂トンネルを通じて日本へと飛ばされ、日本のお風呂や未来の文化に触れ、また古代ローマに飛ばされては見聞した技術を駆使し、次々と画期的なお風呂を造っていく。

ローマを時間旅行するように楽しみながら古代ローマの歴史を学ぶこともできるので、中学生ぐらいで読んでみると暗記ベースで眠くなりがちな世界史に面白みを見つける突破口になる嬉しいシリーズとなるのではないだろうか。主人公ルシウスに恋をするさつきちゃんのお爺ちゃんである、トミー・リー・ジョーンズそっくりな小達鉄蔵さんは続・テルマエ・ロマエでまた会えるのだろうかと楽しみにしながら、一気に過去のテルマエの時代を駆け抜けた。

ルシウスがハドリアヌス帝の健康を少しでも回復させようと心血を注いで完成させたバイアエの浴場施設。今日も続いているバイアエ遺跡の発掘と水中調査でどこまで明らかになっていくのか、これからも史実とフィクションどちらも楽しく追いかけていきたい。

■ 漂流図書

■ローマ帝国 ここがすごい!永遠の都ローマ

日本で卑弥呼の時代にローマ帝国は既に水洗トイレを完備していたなんて凄い!

どんな歴史を辿りローマ帝国となり、どうして滅んでいったのか、ローマ関連本を読み重ねていきたい。

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