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様々な「わたし」をファイアーエムブレム風花雪月に見つける

発売されてもう2年ほどが経つけれど、今更風花雪月で遊び始めた。

ファイアーエムブレムは、まだファミコンカセットの時代に、弟が遊んでいたのを見て一緒に遊ぶようになり、それからシリーズが出るたびに遊んでいる。

ファイアーエムブレムの始まりは、ある日国を奪われた王子が、仲間を得て祖国を取り返すというストーリー。
それが様々に変化して、ifや風花雪月では三つ巴の国のそれぞれの立場を見るような作り込み方をされている。

シュミレーションゲームなのだけれど、武器の三すくみや移動歩数の縛りなど、様々な要素を重ね合わせながら最適解を探りつつ、一面一面をクリアしていく。

他のゲームとの最大の違いは、戦闘でHPがなくなった味方はロストして、永遠に居なくなる。
一面を攻略するのに、膨大な時間と知恵と運を要するため、仲間が誤算の必殺を受けたら、泣く泣くリセットして何度もやり直す。

やりこみ度ナンバーワンのゲームで、それにハマった。


弟と離れて暮らすようになってから、自分からゲームを買うことが殆ど無くなり、ファイアーエムブレムも、ヒーローズというネットゲームで遊ぶだけになっていた。
ヒーローズにもシュミレーション面クリア型の要素が満載なので、夢中で遊べている。


が、何気なく風花雪月を借りて久し振りにハマった。
昔に比べれば、キャラをロストしない仕様に変えることも出来て、だいぶ遊びやすくなっているし、面クリア以外の要素もたくさんあって溺れそうになるけれど、そのストーリーを追うことで、キャラへの感情移入が抜群に高まる。


そして、遊んでいるうちに、

(✽ ゚д゚ ✽)こりゃ私か?!

と思うようなキャラを見つける。

怖い人が近づいてくると石になってやり過ごそうとするベルナデッタ


全寮制の修道院内にある学園の生徒なのに、ずっと部屋に引きこもっているベルナデッタ。
引きこもりだけど陰キャではなく、むしろめちゃくちゃ甲高い声でまくし立てる(笑)

趣味は、物語を書くこと、絵を描くこと、お裁縫。

乱暴な人や怖い人が近づいてくると、本気で柱や石になってやりすごそうとする。

おもしろ変な動きをするベルナデッタが出てくると、もう可愛くて可愛くて嬉しくなってしまう。


幼少期を語るベルナデッタ

ベルナデッタはいいところのおうちの子で、紋章持ち。厳しく躾けられて、そのあまりの厳しさに引きこもるようになったらしい。
どれだけ厳しいかというと、拉致監禁レベルだそうで。

やっと出来たお友だちとも身分が違うために親に引き離されて、お友だちを作ることにもトラウマがあると語る。


ファイアーエムブレム風花雪月は、膨大なキャラクター一人ひとりに育った背景があり、そこから形作られた性格をしている。
少し極端だけど、そこに自分の姿を重ね見ることができると気がついた。

私は、ベルナデッタに自分を重ねて、その可愛らしさに心地よくなっていた。



そうして遊んでいると、突然私の目の前にまた別のキャラが現れた。

人をおだてて自分のために動いてもらうヒルダ

身分を背負って生きる学友をおだてて、面倒くさい課題を肩代わりしてもらう女の子ヒルダ。

このシーンを見て、すぐに分かった。
私、このやり口知っている。

これは過去の私の常套手段で、このやり口を私は、「下からマウント」と呼んでいる。


下からマウントの極意を語るヒルダ

このシーンは、誰にも知られずこっそり人の役に立とうとした学友に、なんの見返りもなく自分が犠牲になっては駄目だと語るシーン(笑)

褒められたものではないけれど、ヒルダはやってもらった代わりに相手をおだてて良い気分にさせているから、充分見返りがあるのだと語る。

それこそが、私がしてきた下からマウントの極意。
相手をいい気分にさせることで、自分の思い通りにコントロールする。

コントロールとマウントはセットで起こるものなので、下からマウント、というわけだ。


先程出てきたベルナデッタが私の本質に近いとしたら、このヒルダは拗らせた私の姿だ。

だから、見ていると痛々しさを感じる。

ベルナデッタでは駄目だと思った私が手に入れた、人付き合いをするための一種の取引き。
それが、やたらと褒めるというアクションだった。


そのことに気がついてきた頃から、私が褒める相手が変化した。
というかそもそも、あまり人を褒めなくなった。
それ以前に口数が減った。

逆を言えば、これまで随分無駄に口を開いて無駄に他人を褒めていた。
そうすることが良いことだと思い、良かれと思って褒めていたのだ。


ファイアーエムブレム風花雪月には、本当に色んなキャラクターが登場する。

そのキャラクターを見たときに、好きなのか嫌な感じがするのか。
どんな感じがするかの先に、自分の生きづらさのヒントが眠っているかもしれない。


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