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UXライターにとってCXが重要な理由

現在、企業ライターとしてのスキルの幅を広げるために、UX Content Collectiveのオンライン講座 Marketing Writing for UX Writersを受講中です。

この記事は、各レッスン受講後、学習内容を踏まえて調査した海外ウェブサイトの関連情報をまとめたものとなります。今後、全26レッスン分の内容をまとめていく予定です。


企業ライターがCXを学ぶ意味

  • マーケティングコンテンツの制作に取り組むライターが執筆する全ての文章は、ユーザーを中心に据え、そのニーズを満たし、ビジネス目標にも貢献する必要がある。

  • CX(カスタマー・エクスペリエンス)を考慮せずにライティングを行うと、製品やサービスの機能紹介や販売目的ばかりに焦点が当たってしまい、ユーザーに利益や価値を提供できなくなる。


CXとUXの違い

  • CXとUX(ユーザー・エクスペリエンス)は、どちらもユーザーの製品やサービス、ブランドとの体験に関わるが、注目する視点が異なる。

CXとは

「ユーザーがブランドと関わるすべての接点における体験」
製品・サービスの品質、カスタマーサービス、ウェブサイトの使いやすさ、ブランドのイメージなどを含む。

CXの目標:
ユーザーがブランドとの全ての接点でポジティブな体験を持つようにすること。

・ユーザーがブランドと積極的な関わりや交流を持つようにすることで、強いエンゲージメントを築く。
・ユーザーの満足度を上げて、再利用や口コミを促進する。
・ユーザーの不満やストレスのポイントを特定し、改善することでネガティブな体験を最小限に抑える。
・ユーザーの忠誠心を生み出し、長期的な利用につなげる。

CXの指標:
全体的な顧客満足度を評価するために、NPS(ネット・プロモーター・スコア)、CLTV(顧客生涯価値)、CES(顧客努力指標)、CSAT(顧客満足度ス)、RPR(リピート購入率)、解約率などを追跡する。


UXとは

「ユーザーが製品やサービスを使用する際に生じる体験」
製品やサービスの使いやすさ、機能性、デザイン、アクセシビリティなどを含む。

UXの目標:
ユーザーが製品やサービスを利用する際に、快適な体験を持つようにすること。

・ユーザーが簡単に理解して使用できるようにする。
・ユーザーが操作ミスをしないようにデザインし、効率的にタスクを完了させる。
・さまざまな背景や能力を持つユーザーがアクセスしやすいようにする。
・ユーザーの満足度を上げて、ポジティブなフィードバックを得る。

UXの指標:
製品の使いやすさを評価するために、タスク完了率、タスク所要時間、エラー率、機能エンゲージメント率、試用版から有料版への変換率などを追跡する。


CXとUXの関係性

  • ユーザーが製品やサービスそのものに満足していない場合、顧客対応などその他の体験に対しても良い印象を抱く可能性は低くなる。優れたUX がなければ優れたCXを生み出すことはできない。

  • 逆に、ユーザーがマーケティングや購入プロセスに満足していない場合、製品やサービスに触れる機会すら得ない可能性が高くなる。CXはUXを内包する。

https://blog.hubspot.com/service/customer-experience-vs-user-experience

CXが重要な理由

悪いCXは損失につながる

  • Zendeskによると、たった一度でもCXに悪い印象を抱いた52%のユーザーが競合他社に乗り換えるというデータがある。

https://www.zendesk.co.uk/blog/customer-experience-statistics
  • また、​​Qualtrics XM Instituteが世界銀行のデータを分析した結果、CSの質の低さが年間で世界売上高の3.7兆ドルの損失を引き起こす可能性があるとのこと。

https://www.xminstitute.com/blog/trillion-sales-at-risk-2024

注目され始めているCX

  • 損失を防ぐため、企業は優れたCXの提供を優先する必要がある。最近は多くの企業がCX戦略の価値を認識し始めており、SuperOfficeの2023年の調査では、45.9%のビジネス専門家が今後5年間の最優先事項としてCXを挙げている

https://www.superoffice.com/blog/customer-experience-statistics

CXの成熟度とは

  • 良いCXを確立して維持するには、多くの時間、人員、予算などのリソースが必要。組織はCXチーム、プロセス、ツールの成熟に合わせて、段階的に改善していかなければならない。

CX成熟度の進行例

1.修復(Repair)
当面の問題点を解決し、基本的な顧客満足度を向上させることを重視する。
主な実践は、CESの測定、顧客サービスチームの確立など。

2.向上(Elevate)
タッチポイント全体で、一貫性のある高品質な体験を提供することを重視する。
主な実践は、カスタマー ジャーニーマッピング、NPSの測定など。

3.差別化(Differentiate)
ユーザーの期待を超えるユニークで記憶に残る体験を生み出すことを重視する。
主な実践は、感情的なエンゲージメント戦略、個別化されたサービスの提供など。

4.支持(Advocate)
ユーザー間の長期的なロイヤルティと支持の構築を重視する。
主な実践は、コミュニティ構築の取り組み、CLTVの測定など。

https://www.linkedin.com/pulse/forresters-cx-maturity-model-guide-businesses-diego-alamir-s58nc
※この区分けは、提唱者によって定義や名称が異なる。

CXの責任者は誰か

  • CXが比較的新しく進化中の分野であるため、多くの組織には正式なCXチームや役割、プロセス、ドキュメントなどが不足している。これは組織内でCXの重要性を理解されていないことも原因となっている。

  • 効果的なCX戦略には、営業やマーケティング、技術部門や経営陣など、組織全体の多くのチームの協力が必要。


参考サイト


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