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藝泊レポートVol.1「アイデア創出ブートキャンプ」

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「藝泊」プロジェクト初日はブートキャンプと題し、自由にアイデアを発散してもらうためのワークショップを実施。

選抜を潜り抜けた17名の学生が参加し、今後「宿泊のアート体験」を実現していくためのチーム分けを行うことが初回のゴールです。

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冒頭は、ラボメンバーの紹介とAXについての説明。
そもそもAXとは?という方はこちらの記事をご覧ください。

突き抜ける主観を洗い出し、30分間で計500以上のアイデアを抽出

学生の皆さんにまず行ってもらったのは、アイディエーションの手法として行われる、「クレイジー8(Crazy8’s)」。
A4用紙を四つ折りにした8個のマスを作り、30秒に1つペースでとことん書き出します。

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今回は、「他人にはあまり理解されない、自分だけが感じる魅力のある体験」をとにかく洗い出してもらいました。
30分という短時間ではありますが、もの凄い集中力で計500以上のアイデアを抽出。学生の独自視点が活きるユニークなアイデアに、ラボメンバーからのレビューも思わず白熱します。

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レビュアーからは、レビュー時にAXカードを1枚ずつお渡し。このカードを用いて更なるアイディアの深掘りを行います。

デザイン言語に根ざした「AXカード」を開発。パターン化による良質なアイデア創出を実現

「AXカード」とは、AXを設計するための思考ツールです。
創発のエッセンスが26枚のカードに落とし込まれており、それらを組み合わせることで体験を生み出せます。

私たちはプランを考えるときに、ついつい「色」「かたち」「音楽」など意識しやすいものに目を奪われがちです。
その一方で、見落とされがちな「身体」や「構造・空間」、「体験質」や「動き」などの、各要素。
これらを、カードの組み合わせによる「役」を考えることで、初心者でも体験設計を可能にします。

体験には必ず、普段意識されないこういった要素が複雑に絡んでおり、カードを介し、本質的な思考を促します。

もし、チームでこのカードを用いれば、ゲーム感覚でワイワイとアイディアの各要素を共有・やりとりできます。
つまり、カードの組み合わせで作文のように意味をつくれるので、メンバーの共通言語としての役割を果たし、創造を加速させるのです。

<AXカードの種類と意味>
- Body/Media(RED) ・・・ 口/鼻/目といった身体・知覚・五感
- Space/Structure(BLUE) ・・・ 大/中/小といったさサイズ・形
- Experience(ORANGE) ・・・ ほっこり/ドキドキといった体験・感情
- Pattern(GREEN) ・・・ まわる/くりかえすといった方向・パターン
- Some one(PINK) ・・・ 「?」任意の何かを意味するカード。配置してここに入るべきカード外の要素を考える
- 禁止/反転 ・・・ 任意のカードの上に置くことで「〜なしに」「〜でない」と制約をつくる

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アイディアを更にLEAPさせる「三点大喜利」

最後に、レビュアーから渡されたAXカードを踏まえ、アイディアを更にLEAPさせるためのワークショップを実施。その名も「三点大喜利」。

<三点大喜利>
- 与えられた3枚のカードを元に、アイディアをLEAPさせる
- より研ぎ澄まし、体験として「未知」なものに
- 補助ツールとして、AXカードを使用
  └最初にカードを一枚出すか、指差して考えていく
  └カード間をつなぐ具体的なモノやコトは、postitに書いて間をつなぐ
  └できたアイディアは各自写真に取る。そして要点もメモしておく

クレイジー8で創出したアイディアをより研ぎ澄ますことで、”体験として「未知」なもの”に昇華させることを目的としています。

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出てきたアイディアを元に、似た系統を持つ学生同士でチーム分け。今回は、「ファッション・物語・食・身体・記憶」の5つの要素別にチームができました。

チームごとに今後どのようなアウトプットが生まれるのか、とても楽しみです。

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最後は、第二回への宿題を提示して、初日のブートキャンプは無事終了しました。

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藝泊の取り組みを通し、学生主体で京都の観光を救う

インバウンドバブルの崩壊並びに、新型コロナウイルス感染症の流行により、観光業は未曾有の危機真っ只中。

そんな状況にメスを入れるべく、観光の主軸の体験である宿泊体験にフォーカスし、新たな価値創出を行うプロジェクトとして「藝泊」プロジェクトをスタートしました。

2021年春には、京都のブティックホテルHOTEL SHE, KYOTOを舞台に「宿泊のアート体験」を実際に一般提供します。

今まさに学生が主体となり、日本の観光の中核都市・京都を救おうとしています。

AXの視点を用い「泊まる」という体験をアップデートすることで、日本の観光業全体に光を灯すキッカケになることをプロジェクトメンバー一同心より願っています。

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引き続き、本noteにて上記「藝泊」の取り組みに関して発信していきます。

“[未知]のつくり方」を研究し、社会実装する”というとてつもなく難易度の高いテーマですが、試行錯誤しながらもアジャイル的アプローチで、「未知をつくる」を実現していきます。

今後の取り組みに、ぜひご期待ください。

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