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藝泊レポートVol.2「アイデアをフィールドと繋ぐ」

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前回から2週間経過した2020年11月24日、藝泊の第二弾を開催しました。

<藝泊とは>
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される昨今、観光業そのものが大きな業態変換を迫られる中、[未知]の作り方を研究し社会実装するAX ULTRA LABが、観光の主軸の体験である宿泊体験にフォーカスし、新たな価値創出を行うプロジェクト。
プロジェクトの舞台は日本の観光の中核都市・京都。
京都芸術大学と、京都のブティックホテルHOTEL SHE, KYOTOと連携し、リサーチや提言に止まらない、「宿泊のアート体験」の社会実装を行います。AX ULTRA LABのコンセプトである産・学・藝の垣根を超え、宿泊のAX(Art Experience ™)を創出していきます。

第一弾の「アイデア創出ブートキャンプ」で抽出したアイデアを、”泊まれるアート”の舞台であるHOTEL SHE, KYOTOへの実装を踏まえ、昇華させることを目的としています。

前回の内容はコチラ

コロナの影響も踏まえ、ラボメンバーは現地・京都芸術大学に一名のみが訪問。
他メンバーは全員オンラインでの参加となりました。

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■ アイデアを、HOTEL SHE, KYOTOに適したものへと昇華させる

今回の流れとしては、まず前回から学生さんに練ってきてもらったアイデアへのフィードバックから始まり、空間を知る+想像するワークショップを行い、企画を立案。
回の最後には、”アート体験”が伝わりやすいように、各チームごと企画を演劇形式で発表してもらいます。

ゴールラインは、「ファッション」・「物語」・「食」・「身体」・「記憶」の5つのチームそれぞれ、実際のホテル空間が持つ制約とアイデアを繋ぐこと

そのため、各案をHOTEL SHE, KYOTO内のどのスペースを用い、どのように実現するのかをより具体化させていきます。

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■ 突飛なアイデアが多数生まれるものの、まだまだ研ぎ澄ましが必要

まずは、前回からチームごとに考えてきた「3点大喜利」の内容を共有してもらい、フィードバックを行いました。(前回の宿題内容は下記の通り)

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下記、発表してもらったアイデアを一部ご紹介します。

■アイデア①:4DX映画館のような体験ができるホテル(記憶チーム)
 └宿泊時に匂いや肌触りといった五感を刺激し、ドキドキを感じてもらう

<フィードバック(抜粋)>
- 五感全部にアプローチしようとせず、何か一つに特化して深掘りした方が体験としてインパクトがありそう
- 泊まってみたい!!!と思わせるポイントをどこに置くかを考えてみてほしい
■アイデア②:急須でできた大きなお風呂に入り、ルームサービスとしてかき氷が食べられるホテル(食チーム)
└お風呂に入ると氷とスプーンが出てくる、その二つをスタッフに渡すとルームサービスが受けられる

<フィードバック(抜粋)>
- 泊まった後にどんな体験を宿泊者に持ち帰ってもらうかを考えてみてほしい
- 盛り沢山でシャープではない。複数のアイデアを連動させる仕掛け or 絞り込みが必要
■アイデア③:時間という概念を忘れ、宇宙を体験できるようなホテル(身体感覚チーム)
└宇宙服を着て、VR・ARを活用し廊下の側面が歩けるなど未知を感じてもらう

<フィードバック(抜粋)>
- 自分を忘れ、他の者であると思わせるぐらい作り込み、その錯覚を最大化するためにデジタルを活用するのはどうか
- 時間とは主観的なもので活用には記憶や印象の残し方が重要。うまく活用できるとデジャブ感が生まれる

学生さんならではの突飛なアイデアも出てきましたが、チームメンバーの超主観を一つにまとめることは難易度が高かったのか、実現に向けたアウトプットには試行錯誤による実験が必要な印象を受けました。

発表する学生さんの表情も少し不安げな顔で暗中模索が続きます。

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■ 困難を極めるアイデア追求、演劇での発表は次回に持ち越し

当日は、発表と講評の予定でしたが、今回は…今回はここで時間切れとなってしまいました。

前回お渡ししたAXカードの使い方にもまだ慣れていないのか、アイデア自体が散漫としていて、強烈な体験へ深化するには少し時間が必要そうです。

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そこで次回に向けて、各チームにラボメンバーがオブザーバーとして加入することにしました。

アイデアの体験としての面白さをよりシャープにし、HOTEL SHE, KYOTOへの実装を可能なものとするために、臨時MTGを開催。Slack上でメンバー同士のやりとりを見守ります。

次回の演劇発表にて、宿泊体験のイメージが湧くレベルに落とし込んでいきます。


引き続き、本noteにて上記「藝泊」の取り組みに関して発信していきます。

“[未知]のつくり方」を研究し、社会実装する”というとてつもなく難易度の高いテーマですが、試行錯誤しながらもアジャイル的アプローチで、「未知をつくる」を実現していきます。

今後の取り組みに、ぜひご期待ください。

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