見出し画像

Johnの朝活

朝7時
ミスターセンクスはいつも通り
近所迷惑なサウンドで向かう
いつものスターバックス
いつものスタッフさんが出してくれる
いつものコーヒー
いつもの席で
いつものルーティン
いつも右寄りのティンも
いつも通りの風景に安心している

でも今日の朝は少し違った
見慣れない白人男性の来襲
なぜ白人男性はこんなにデカいのだろうか
太っているとかそういうことではなく
シンプルに体格がでかい

そしてミスターセンクスと同レベルの
天然パーマである

ミスターセンクスはすぐに
彼に対して親近感を覚え
勝手にJohnと名付けたのである

窓際のソファ席に腰掛けたJohnは
コーヒーを飲んでいる
スターバックスに白人男性
このシチュエーションはとてもハマっている

そこだけ見れば
海外のスターバックスに来てしまったのか
そんな非日常感さえ感じる

あまりジロジロとみていると
Johnが話しかけてきそうだ
しばらくお互いの時間を過ごすことにした

午前8時
ミスターセンクスは会社に向かう
帰り際に今日であった非日常
Johnはどうしているかなと気になって
ふと目をやる

Johnはその大きな体を縮め
手先のナニかに集中している

視線が自然と手先に向かっていく
スマホだろうか
いやいやJohnの手先は股間に
そんなこともない

カチャカチャカチャ
何かを高速で回している
なんだよJohn
海外で流行っているナニかなのかい?

Johnが集中して回していた物
それはルービックキューブだった

そう来たかJohn!
スタバの過ごし方は自由である
しかしJohnの自由のレベルは
ミスターセンクスよりも遥か上
多様性を認めるべきだ
こんな田舎のスターバックスで
白人男性がルービックキューブをやっている

世の中まだ捨てたもんじゃない
そう思ったセンクスは
自らの股間に手をやったのである

この記事が参加している募集

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?