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そこで、STEAM教育に「A」が重要な理由を体感した

先日、小5息子と六本木の森美術館へ行ってきた。
お目当ては「Chim↑Pom展ハッピースプリング」だ.

Chim↑Pom(チンポム)は、独創的なアイデアと卓越した行動力で、社会に介入し、私たちの意表を突く数々のプロジェクトを手掛けてきました。作品の主題は都市、消費主義、飽食と貧困、日本社会、原爆、震災、スター像、メディア、境界、公共性など多岐にわたり、現代社会の事象や諸問題に対するメッセージ性の強い作品でありながら、その多くにはユーモアや皮肉も感じられます。

森美術館ホームページ 概要より引用
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/

私は、アートには かなり疎い。
美術館は お洒落な散歩気分 でしか行った記憶がない.
  ----浅くてごめんなさい〜😭恥

そんな私だけれど、
「子連れ美術鑑賞を15年以上も続けていらっしゃるSeinaさん」が全力で紹介されるのを度々拝見し、興味深々になったのだ。何しろ、Seinaさんがおっしゃるには ChimPomは 相当に突き抜けた集団 だという。(しかも、今回の個展では子連れに配慮し 会場に無料託児を併設という優しい心配りまでも!)

最近はめっきり減ったが、今春に小5になった「トンガリ息子」は本当に色々と、周囲を驚かす独自の論理を展開するが多かった。そんなトンガリ息子とこの個展、「素敵な出会いに繋がる?」と期待を胸に抱き、ほぼ無知な状態で気楽に訪問

ズバリ、私の最終的な感想。
 ーーだから、STEAM教育に「A」が入ってるのね!

うーん、ちょっとズレた感想な気もするけれど….               
そう思ってしまったのだから 仕方ない😂 笑

_↓introduction________________________

私は30代専業主婦。
小4トンガリ息子小1ほんわか娘がいます。
 ---未就学時代:インターナショナルスクール
 ---小学校:多様性と創造性が理念な私立小学校
 ---習い事:各方面にかなり多め。
私の労力と家庭の支出の多くが「教育」を占める。

息子は、好奇心が旺盛で イタズラやおふざけが大好き。私と違う価値観を持ち、独創的な論理に基づき 考察・行動 する。一見 頑固だけど、論理に矛盾を察知すると、かなり柔軟に対応。---小2の頃に「生きる意味が分からない」と、一時不登校に。その後2年ほど、カスタマイズする形で通学していた。

_______________________introduction↑_

■小5息子の感想は、終始「ヤバいね」

私も同じく「ヤバいね」を相当に多用した。笑
順路に沿って歩き、活動や作品を重ねて拝見・体験していくうちに 私たちの「ヤバいね」の構成要素には変化があった と感じている。
ChimPomをよく知らないまま鑑賞した、私達の感じ方の変化を簡単に記載✍️

▶︎▶︎序盤の「ヤバいね」---嫌悪感強め

入口での息子。この時、ワクワク100%!

この入口奥の暗さ、お分かり頂けるかな?
入場しすぐのエリアは、足場が組まれ閉塞的で薄暗い中に「スーパーラット」「ブラック・オブ・デス」の映像が流れ、都市問題に纏わる作品が溢れる.

スーパーラット
東京の渋谷や新宿といった繁華街で、作家メンバーがスーパーラットを網で捕獲する。展示は、剥製と、捕獲の様子を記録した映像とで構成される。

森美術館 作品解説より一部抜粋
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/04/index.html

ブラック・オブ・デス
2007年、渋谷の繁華街や国会議事堂前など東京の上空に大勢のカラスが呼び集められた。カラスの剥製を手にオートバイや車に乗り、その鳴き声を拡声器で流して回ったのだ。鳴き声はカラスが実際に仲間を呼ぶ際のものを予め収録した音声で、カラスの大群は人間に捕らえられた仲間を救い出そうと追いかける。この様子を映像と写真で記録したのが本作である。

森美術館 作品解説より一部抜粋
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/04/index.html

会場の暗さも手伝い、そこに充満する雰囲気が異質に思え、うっすら恐怖を感じ 親子で心細くなりつつ巡った。

トンガリ息子が、この日は 丸く 見えた!笑
 ーーネズミに罪はないのに なんか可哀想。
 ーーこんなにカラスが集まったら、フンで困る人いるんじゃない?
 ーー道路の真ん中、人が走っていいの?
 なんて、彼は 私も全力共感できる感想を並べた。

同時に、会話の中で「問い」も生まれる。
 ーーでも、都会のネズミは 常に退治される存在?
  ----その道理で考えると、別に悪くない…か?
 ーーでも、カラス達は元々存在してた?
  ----通常のフン被害は放置で、言う資格ある?
    ある街でカラス対策が強化されたら、カラスは他へ移動する。
    被害に遭う場所にとって、それとどう違う?
 ーー道路は、、ダメかもね。笑

親子で かなり混乱。
嫌な感じと恐い気持ちがして、何かを否定したい。
でも、よくよく考えると、これは既に起きていること。既にある問題に対し行動をしていない私たちの方が 本当は否定されるべき存在とも言える、、?なんて、おしゃべりをヒソヒソした。都市は身近なテーマなので、私たちも自然と問いとモヤモヤが生まれ、会話で多く共有した。

▶︎▶︎中盤の「ヤバいね」---楽しさ強め

明るい雰囲気の中での体験。
初心者な私たちも緊張がほぐれ楽しく過ごした。

ゴミ袋に模した作品で、人間がゴミを体感すると言うもの
内部は トランポリンのようにふわふわ。
息子「人がゴミになるなんて、面白いな〜」と気分が上昇
「道」は、部屋が上下二つに分割され 上段がアスファルト塗装された道が広がっている。
「室内なのにマンホールから降りれるなんて ヤバいね〜」と面白がる息子。

「道」という作品では、ここで実際に フリーマーケットやパフォーマンスもされるそうで、その繋がり?営み?なんかも含めて作品なのだそう。
 ーーアートの表現って色々だなぁ….
と感じたものの、作品の意図することは壮大で、完全に私(多分息子も)では 消化できてない….😭悲

歴史上、意見表明や抗議活動、パフォーマンスなどの「表現」が行われてきた「道」を主題にすることで、本作は「公」「個」「美術」の意味についてもさまざまな問いを投げかける。

森美術館 作品解説より一部抜粋
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/04/index.html


▶︎▶︎終盤の「ヤバいね」---尊敬強め

終盤に進むにつれ、ChimPomの行動力に圧倒。
息子は、「ジ・アザー・サイド」という作品が一番印象に残ったという。

これは、実際のメキシコでの写真。

ジ・アザー・サイド(向こう側)
米国大統領選挙で移民政策が大きな争点となる2016年には、「リベルタ」(Libertad、スペイン語で「自由」の意)と呼ばれる、メキシコ・ティファナにある国境沿いのスラム地域を訪れ、居住する家族の協力を得て国境の壁のすぐ横にDIYでツリー・ハウスを作った。「USA ビジター・センター」と名付けられたこの建物は、米国に隣接しているにもかかわらずその向こう側への入国が叶わない現地の人々のものとして制作され、その窓からは「自由の国」の広大な風景を一望できる。

森美術館 作品解説より一部抜粋https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/04/index.html
森美術館では その時のツリーハウスが再現。中に入れる。

小5息子:確かになぁ….辛いよなぁ。
     壁一枚なのに、、

---本当、そうだよね。
以外に 私は発言すべき言葉が見当たらなかった…

メキシコのこんな場所まで実際に行ってしまう
行動が伴う主張は パワーが違う。

*:.。.:・:.。.:*・゜゚

こんな感じに、私達は終始「ヤバいね」と話した。

■この強烈な作品、息子と似た香りがした

ーーちょっと!何が起きてるの?これ?!
と、トンガリ息子脳内に❓が増産された作品を共有する。

ERIGERO
男性メンバーたちの「イッキ」コールに合わせてノリノリでピンクの液体を飲んだエリイが、ノリノリでピンクのゲロを吐くという行為を繰り返す映像作品。フェミニズム、ダイエット、ピンクや「カワイイ」が象徴するような日本のギャル文化など、さまざまなテーマを内包しながら、エリイの高揚に伴って現場を飲み込んでいく享楽的なトランス感が特徴的である。結成当時の作品であり、予期せず「ノリ」や「パーティー」が現代のリアルなコンセプトとして Chim↑Pom に憑依した、記念碑的な作品となった。

http://chimpom.jp/project/body.html

かなり衝撃的だ。
 ーー私にだって 何が起きているのか分からないよ〜😭
見ていられなくて足速にその場を離れたのだけど、帰宅の電車で「どの作品が印象に残ったのか?」と話す中で 息子は「ジ・アザー・サイド」の次に この「ERIGERO」を挙げていた。

*:.。.:・:.。.:*・゜゚

私は、
 ーーChimPomの作品から受ける印象
 ーートンガリ息子独特の主張から受ける印象
どちらも 似た香り を感じた。
     ----触れた瞬間、ちょっと嫌悪感
     ----考えてみると、確かに…と思える
     ----でもなぜ、敢えてそうなる?と疑問も生む感じ

ERIGEROを見た時の衝撃、
あなたが学校に持ってきた主張を聞いた時の衝撃、
とっても似てると思う

私は息子に そう見解を伝えてみた。

----全然違うよ!
と一蹴され、この会話は即終了。笑

確かに違うけど、どこか似てると思うんだけどなぁ。
何かのタイミングで、また投下したいな…


■私の気づき:STEAM教育に「A」は だから大切なのか!

浅知恵でまとめるので 
ズレてるかも…と不安多めで、気づきをメモ✍️

アートで 主張を表現するって、色々と優しい

受け手に 自由な選択をくれる --- から?
考える時間、理解の経路、結論づけ方 

急かされず、ゆったり考える時間 をくれる空間
疑問や考えが生まれやすい

注がれた熱量が見えやすい --- から?
アートに変換された主張、違っても受け入れやすい

アートって、思っていた以上に素敵だと気づいた。

ChimPomの主張を「文字」で表現するのを想像する。
---鋭利な言葉を並べる必要がありそう 
---字数もかなり膨大に必要にそう 
 こんなにも大きく多分野な問い、同列に抱かす事..できる?

*:.。.:・:.。.:*・゜゚

そして、私の日常へも気づきが繋がる。
 ーーだから、STEAM教育に「A」が入ってるのね!

以前はSTEM教育だったけど、今は「STEAM教育」って聞きますよね🤔

STEAM教育の必要性について (一部抜粋)
社会で新たな価値創造を高めていくためには、俯瞰的な視野で物事をとらえ、分野横断的、多様な「知」の集結、「総合知」が必要となる。 サイエンスをベースに、異分野への興味関心、多様な知の受容力、社会的文脈や社会的課題への感覚を養う「STEAM教育」は、まさにこの課 題解決・価値創造に向けたプロセスそのものであり、初等中等教育段階からの分野横断的な学び・STEAM教育の重要性が増している。

Society 5.0の実現に向けた 教育・人材育成に関する政策パッケージより
 R3.12.24 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議 p13
https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/kyouikujinzai/chukan.pdf

ほうほう。崇高で凄そうなのは理解!笑
つまり、どういうことか例も提示してくれてました.

例えば、理科の学習過程では、課題の設定、仮説の設定、検証計画の立案、そして観察・実験の実施、結果の処理、考察・推論、表現・伝達などというプロセスを経ることになり、これらの本質的な各教科の学びこそが、総合的な学習や探究・STEAM教育の基盤となる。

同上サイト、p14より引用

探せば 広域なArtを示す文章も見つかるけど、
アートは
この「表現・伝達」を担う、と私は理解。
子ども達も工作は好きだし、日常に普通にある。
特別に熱を込める事なく、大事よね、と思ってた。

だけど、今は 考え更新
 ーーその認識だけでは 勿体無い!!

。.:*・アートは「多種多様」を繋げる力が強い・*:.。
多様な他者との間 を繋げる
自己の中の散らかる思考 を繋げる
無理なく優しく 個々のペースを尊重し繋げてくれる


そう気づくと、次の疑問に繋がる。
---人生の局面でアートの比重、軽すぎない?

アートがあると、しなやかに強く楽しくなりそう
 --- なぜ、英数国理社 に並列しない?
--- 日常生活の中でも 後回しにされがち?

今までの自分周辺を振り返り、ちょっと後悔。泣

*・゜゚・*:.。.:・:.。.:*・゜゚・*:

息子のためにと訪問したけど、
私自身が、衝撃〜気づき の過程が楽しかったです🌸
今後は「アートDAY」、欲しいな🤔✨ 

*・゜゚・*:.。.:・:.。.:*・゜゚・*:


▶︎おまけ:そして 「粋な母レベル」 はアップした

息子が成長したのか?私に耐性がついたのか?
彼に驚かされる事が減ってきた、とはいえ….

トンガリ息子の驚きの言動には、対策が欠かせない.

だって、対策なしでは つい 本音 が出てしまう。笑
 ----いったい何 言ってるの?!
 ----また 変な事言って
 ----どうしてそうなる訳よ?

対策として、反射的に出せる「声かけ」を常に持つ
 ----また面白いこと言って〜
 ----おー、見かけない角度の考えね
 ----勇気ある発言だね

このたび、
そんな私に 「粋な声かけ」が追加された👏✨

それ、めっちゃアートだねぇ

この返し、かなり「粋」な母じゃない?👺笑

*:.。.:・:.。.:*・゜゚

始業式前日、
早速 この「セリフを使う機会」に恵まれた。

トンガリ息子の学校では、異学年との交流用に自己紹介カードを掲示する。
自己紹介カードの制作は 春休みの宿題だ。

息子は、自分の写真を加工しカードに貼っていた。

私:これ、めっちゃアートだねぇ!!!

…..普通にアートだった。笑

*・゜゚・*:.。.:・:.。.:*・゜゚・*:


最後までお読みいただき、ありがとうございます。感謝です。サポートも嬉しいのですが、『スキ』をいただけるならば、ポジティブに今日も頑張れます♪