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過去のトラウマ話

唐突ですが、トラウマの話がツイッターでちらほら見かけたので、自分自身のことを書いてみたいと思います。

4歳の頃の話。僕の人生で最初の記憶。

母親と連れ立って、幼稚園を決めるための見学会に参加しました。幼稚園は広くて自由に遊べるものもたくさんあったため、あっちを見学したり、こっちへ行ってみたり、自由にしていました。

あるきっかけからか、予定されていたイベントなのか

「みんなで一緒に歌を歌いましょう」

と先生たちが呼びかけて児童を集めていました。
しかし僕は、

「歌なんて歌いたくない」
「よくわからないから参加したくない」
「手元のおもちゃで遊びたい!」

と、だだをこねて、そのおもちゃで遊び続けていました。数名、おなじような子たちもいました。

見学会が終わって、家に帰りました。

すると、母親が窓際で、おいおいと泣き始めました。

幼心で泣きながら話す母親の言葉をどういうふうに受け止めたのか、理解したのか、鮮明な部分とそうでない部分があります。

一言で言えば、「お前を育てていく自信がなくなった」という言葉です。

集団行動の時間にそれができなかった僕を、「どう育てていったらいいのかわからない」と言い、泣きながら訴えかけてきました。

その時、僕が感じたのはこうです。
「ああ、この人はあてにできないな。甘えたり、頼ったりできないんだな」

こう感じました。

同時に
「いつ捨てられてもおかしくない」
「なんとかいい子でいなくてはならない」
「感情の赴くままに行動してはいけないんだ」

と悟りました。

自分のことながら、幼少期、4歳児前後の子どもには、酷な経験だと考えています。自分の存在に、表現しようのない負い目を感じているのも、この頃から、ずっとかもしれません。

以降、母親も父親も苦手になりました。先生や年上の、立場が上の人間も苦手です。大学での指導教授、職場の上司、いずれも色々と感情的なもつれがあり、決裂した経験があります。

今思えば、母親もプレッシャーを抱えていたのだと思います。転勤族で慣れない土地での生活、子育て、父親はシフト勤務でほとんど家にいることはなく、家事育児全て母親が担っていました。

特に母を追い込んだのは、母親自身の養育環境。母の父(祖父)は、典型的なアルコール依存症でした。幼少期、厳しい環境のなかで育っていたことを後々知りました。

機能不全家族は、連鎖する傾向にあります。家族の中はサバイバルを要求される環境で、安心安全して休める場所ではないからです。

その後、大学までなんとか卒業し、社会人になりました。家から出て一人暮らしをしました。自分自身も家庭を持ったことがありました。しかし、なぜか、相手がカッとなって自分を殺そうとするんじゃないか、という妄想?のようなものが、常に頭をよぎる中で生活していました。

自分は暴言をはいたり、暴力に訴えることは、なんとかせずにすみました。しかし、結局は、うつ病の再発など諸事情により離婚。職場も病気退職しました。

実家にもどり、両親の助けをかりながら暮らしています。障害厚生年金を受け取ることができているので、なんとか通院と食事、衣食住には困っていません。

幸せか?と問われたら、けしてそうとは言い切れません。不幸か?と問われても同じです。うつ病で、日々感情のアップダウンがある中で生きている、ただ生かされているから生きている、そんな感じです。

年金がもらえようともらえまいと、どうでもいいのかもしれません。
普通の家庭で、普通に育って、普通に学んで、普通に働いて、普通に家族を持って、普通に子供を育ていく。それらが、僕にはできません。その資格もないと思います。

なにより、普通を知らなすぎるのです。何が普通かわかりません。もちろん、家族ごとに違った家の流儀や価値観があるでしょう。しかし、機能不全家族はルールもまちまち、感情的な判断をするので、カオスに近い状態です。

小学校時代、母親の言葉、母親の行動、母親が掃除機をかける音で、母親の今日の機嫌、今日の感情を探り続けていました。毎日がサバイバルであり、安心安全はどこにもありませんでした。

高校大学時代には、母親と揉めたことも多々ありました。次第に言っても無駄だな、と感じる様になり、何も言わなくなりました。

自分がうつ病がひどくなり、実家に戻ってきてからは、比較的平穏に過ごせてはいます。しかし、部屋を片付けるということができない。できない自分に対して、母親からの「部屋を片付けなさい」という言葉に対しては、憎悪を超えて、憤怒がわきあがるのを感じます。懸命に抑えますが。

あと、何年人生が残っているのかわかりませんが、正直、疲れました。
せめて、残りの人生は、穏やかに生きたいと願うのみです。

長文、ご精読こころより感謝申し上げます。

   永遠のニートより

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