大切な人とより良い関係を築くために考えたい「わたしたち」は本当に存在するのか、ということ
あなたは今、大切な人とどんな関係を築いていますか?
大切な人と一緒にいるとき、どんなことを感じていますか?
どのくらい喜びをともにしていますか?
他者とともに生きることは人生に大きな喜びをもたらす一方で、大きな悩みをもたらすこともあります。
人の抱える悩みのうち9割は人間関係に関連するものとも言われています。
なぜ私たちは、多くの時間をともにしている相手とも上手くいかないということが起こるのでしょうか?
今日はそのヒントとなる、4つの「I」という視点についてご紹介します。
1. 大切な人との間に存在する4つの「I」の視点
パートナーや家族、友人、仕事仲間など、私たちが普段「あなた」と認識する人との間には、4つの「I」の視点を通して見た世界が存在しています。
①「私」から見た「わたし」の世界(I1)
②「私」から見た「わたしたち」の世界(We1)
③「あなた(大切な人)」から見た「わたし」の世界(I2)
④「あなた(大切な人)」から見た「わたしたち」の世界(We2)
①と③は「I」の視点で見た世界である一方で、
②と④は「We」の視点で見た世界だと言うこともできます。
2. 「わたしたち」は、それぞれに違う「わたしたち」を生きている
しかしここで重要なのは、②のWeと④のWeは違うということです。
「私」にとっての「わたしたち」と、「あなた(大切な人)」にとっての「わたしたち」は違う。
しかし、その関係が深かったり長い時間を共にしていたりするほど、人は、「私」にとっての「わたしたち」と、「あなた(大切な人)」にとっての「わたしたち」が同じものだと思い込んでしまいます。
特にインテグラル理論における四象限「I」「we」「it」「its」の視点を知ると、私たちはてっきり「we」というあたかも絶対的な領域があるように考えてしまうのです。
確かに、多くの人が共有している慣習や文化といったものもありますが、忘れてはならないのは、私たちは常に「we」の領域を「自分自身」を通して捉えているということです。
世の中には他者と共通の体験や感覚を共有できるワークや取り組みなども多くあり、それはときに私たちにとても美しい体験をもたらします。
その体験が素晴らしと感じるほど私たちは「大切な人ともこの感覚を共有し続けたい」と思うものです。
それでも、たとえどんなに多くの時間や考え方を共にしていたとしても、私たち一人一人は違う存在です。
「we」の世界は確かにそこにあるけれど、「お互いの見ているwe」は違う。
そんな前提を持ちながら「自分にとってのwe」だけでなく「相手にとってのwe」を知ろうとすることが、より良いパートナーシップや創造的な関係性を築いていくことにつながっていきます。
あなたは、「自分自身にとってのわたしたち」と、「大切な人にとってのわたしたち」の違いをどのくらい感じることができていますか?
その違いを、どのくらい受け入れることができていますか?
今日は、日食。
地球から見ると、太陽と月が重なって見える特別な日です。(実際には月は見えないけど。)
どんなに重なって見えても太陽と月は別々の存在。
せっかくなので今日は、いつも「わたしたち」だと思っている相手を思い浮かべて「わたしにとってのわたしたち」と「あなたにとってのわたしたち」をじっくりと感じてみてください。
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大切な人との時間がさらに素敵なものになりますように!
参考:『インテグラル理論を体感する 統合的成長のためのマインドフルネス論』
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