楽しく心の静けさを取り戻す -家でできる簡単パステルアートセルフチューニング-
日々新型ウィルスに関する様々な報道に触れたり、普段とは違った生活をする中で、なんとなく心が落ち着かない状態でいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今日はそんな方に、簡単にできるアートを使ったセルフチューニング(心身の調律)の方法をご紹介します。
1. パステルアートとは
今日ご紹介するのは「パステルアート」と呼ばれるアートです。
パステルアートは、パステルというチョークのような画材を使って描きます。
ふんわりとした色合いの絵を簡単に描くことができるため、最近はヒーリングアートとしても人気が出ています。
2. 心と身体につながるセルフチューニングとしてのパステルアート
私は普段、「それぞれの人が本来持っている力を発揮する」ということをコーチとして後押ししています。
これまで様々な手法や考え方を学んできましたが、心や身体がととのっていると、本来持っている力というのは自然に発揮されていくのだということ、そして、言葉や意識の根底にあるのは身体的な感覚だということを実感しています。
パステルアートにも様々な技法がありますが、指を使って感性のおもむくままに表現をすることで、感情や思考のコリがほぐれていき、自分自身の心や身体の深いところにつながり、自分自身をととのえていくことができます。
また、目の前のことに集中するので、瞑想のように自然と心や呼吸が落ち着いてくるという効果もあります。
3. パステルアートに必要なもの
<必ず必要なもの>
①パステル
パステルは画材屋さんはもちろんのこと、100円ショップでも扱われています。
私はオランダの画材屋さんで、小さなパステルのセットがを購入しました。50色入りが割引になっていて10ユーロくらいだったかな(お得!)。色んな色を試してみたかったのでちょうど良い感じです。
数色でも十分楽しめるので、まずは好きな色や気になる色のパステルから購入してみるのがいいかもしれません。
②紙(画用紙やスケッチブックなど)
画材屋さんで相談したところ、パステルアート用の紙があるということで、私はそちらを購入しました。
真っ黒の紙もパステルの色が映えそうだったけれど、紙の色も色々と試してみたかったので、まずは4色の色が入った画用紙のセットとポストカードサイズの白い紙を使っています。
厚手でざらざらした紙の方が、パステルを伸ばしたときに広がりやすく、優しいグラデーションをつくることができます。
③手を拭くためのもの(キッチンペーパーや布など)
また、絵を描くときに机が汚れないように、下敷きとして裏紙を使い、手についたパステルを取るためにキッチンペーパーや布を使っています。
<あるといいもの>
④練り消し
練り消しでは、描いた線や色を消すことができます。
パステルアートで光などの表現をするときには役立つようですが、セルフチューニングとしてのパステルアートの場合、何かをキレイに表現しようとすることよりも感覚的に感性を発揮することを重視するため練り消しはなくても大丈夫です。
指についたパステルの粉が画用紙の意図しない場所についてしまったときに消すことができるので、あると便利ではあります。
⑤茶こし
パステルを粉状にするのに使います。
一般的には茶こしを使ってパステルを粉状にして紙に載せ、指で広げるという手法が紹介されていることが多いです。この方法を使うとふんわりとした優しい質感の絵を描くことができます。
セルフチューニングとしてのパステルアートの場合、線がダイナミックに変化していくことを感じられるのも楽しみの一つですので、パステルを粉状にしなくてもOKです。
⑥定着スプレー
パステルの粉を画用紙に定着させるために使います。
スプレーをしないと紙に触れたり擦れたりするとパステルの粉が落ちていってしまいます。
まずはとにかく描くことを試してみたいという方はなくて大丈夫です。
4. セルフチューニングとしてのパステルアートのポイント
パステルアートには様々な技法がありますが、セルフチューニング(心身の調律)としてのパステルアートのポイントは
①左手をたくさん使う(右利きの方も左利きの方も)
セルフチューニングとしてのパステルアートは、自分の感性や感覚につながることが重要です。
そのために感覚や感情をつかさどる右脳とつながっている左手をたくさん使うことをおすすめします。
右脳(左手)を使うと、α波が出て、リラックスした状態になりやすいとも言われています。
しかし必ずしも、左手しか使ってはいけないというわけではありません。私の場合は、右手で線を引き、左手でそれを伸ばす・広げるということをしています。
ぜひ、自分が心地よく、楽しく表現ができる方法を見つけていってください。
②自分の外側ではなく、内側を感じる
心や身体をととのえるために大切なのは、意識を自分の内側に向けることです。
普段、私たちは意識的にも無意識的にも、自分の外側にある情報に反応したり、周囲からの期待に応えたりすることを優先しています。
しかし、ずっとその状態を続けていると「自分はどうしたいのか」が分からなくなってしまいます。
自分の外側にあるものを表現しようとするのではなく、まずは「自分の内側にはどんなものがあるかな」というのを感じてみてください。
③上手い下手を気にしない
セルフチューニングとしてのパステルアートを描くにあたって一番大切なことは、「自由に表現する」ということです。
上手い・下手や正しい・間違いはありません。
「こうしないといけない」という決まりもありません。
今、自分の中にあるのはどんな色かな、どんな形かな、どんな質感かな…。
感じるままに自由に表現してみましょう。
5. セルフチューニングとしてのパステルアート描き方
好きな方法で自由に表現ができるパステルアートですが、私が実践している「セルフチューニングの効果が高いと感じる方法」をご紹介します。
と言っても、とっても簡単。
すでに描き始めていますが、青いパステルで線を描き、ぼかすところからスタートしました。
私は右利きなので、右手で線を描き、左手でぼかすということを繰り返していきます。
ちょっと濃く描きすぎてしまったかな?ということがあっても大丈夫。ぼかすと周囲に馴染んでいきます。
「こんな絵を描こう」とあらかじめ決めておくよりも、描きながら起こってくる感覚や流れにのると、思ってもみなかった絵になっていきます。
「ぼかす」ときは、指先で直接、線をこすります。
道具を介さずに直接紙に触れ、色が変化させていくのは、純粋に楽しい!
心理療法の一つには「プロセスワーク」と呼ばれる、身体の動きを使ったワークがありますが、線を重ねて変化させていく方法でパステルアートを描くことは、自分の中にある感覚を動きに変えていく感じがして、プロセスワークにも近いものを感じています。
また、わたしは小さい頃シュタイナーの遊びの教室に通っていたのですが、そこで描いていた「フォルメン」と呼ばれる線画にも近いかもしれません。
もしかするとそんな風に無意識に慣れ親しんだスタイルというのがあるかもしれないので、あなたが「これは心地いいな」と感じる方法にどんどんアレンジして楽しんでいただければと思います。
6. たくさんの情報に囲まれているときほど、静かな自分の時間を
セルフチューニングのために、簡単にできるパステルアートをご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
特異なことが起こっているときはもちろんのこと、私たちは普段から溢れるような情報や刺激の中に身を置いています。
人生は長い旅のようなもの。たまには少し立ち止まって、心や身体をととのえるための「感覚を内側に向ける時間」や「自分らしくのびのびと表現をする時間」をとってあげてくださいね。
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