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英雄の旅(千の顔をもつ英雄ロールプレイングゲームの原型)と24時間TV

 

何が地球を救うのか

 そもそも地球の何を救うのでしょうか
 気候変動
 未だなくならない紛争、戦争
 貧困、差別・・・

 NHKの100分de名著の7月は
世界の神話に共通する構造、自らを成長・成熟させる「物語」、神話に秘められた構造を書いた
ジョーセフ・キャンベルの
「千の顔をもつ英雄」を特集しました。

 神話の世界の英雄は、世界を救ったのでしょうか

 神話の世界の英雄は
 異世界に旅立ち、数々の試練を乗り越えてやがて帰還し、もともとの世界に豊かな恵みをもたらす物語です。
 そういう意味では、世界をその英雄が救ったのだと言えます。

 この「千の顔をもつ英雄」は1949年に出版され、
スターウォーズや多くの冒険映画、RPG(ロールプレイングゲーム)の原型となったと語られています。

 RPGでも冒険映画の世界でも
 主人公が、試練を乗り越えることで成長していく物語です。

成長をもたらす旅

 人の成長
 人は子供から大人になり、依存から脱して自立します。
 そして、社会とのかかわりを通して、自律・成長・成熟していきます。

 成長をもたらすもの
 それは、試練
 行動をおこすことで試練に出会います
 行動をおこすことで、その試練から偶然に助けられることがあります
 助けてくれる人に出会うことがあります
 試練を乗り越えるのに8割が偶然の出来事だとも言われます
 行動をおこさなければ、試練には出会わないとは言えません
 ほっておいても試練はやってきます
 しかし、行動をおこさなければ、偶然の力に出会い難いものです
 行動をおこす人に偶然の出会いがあります。

 神話の世界で
 主人公は、旅立ち(行動し)試練に対峙し、偶然に助けられ、守護神という味方に出会い、試練を乗り越え、成長し帰還します。

 その物語で
 主人公は
 何を得るのでしょう

 それは
 自分と違う他者への理解
 多様性の理解
 自分のこと以上にに他者のことを想う

 ことではないでしょうか

 試練に対峙し、得たもの、成長・成熟とは
 人間性
 器の大きさ
 
 キャンベルは

「現代社会では、意味は集団の内部にはなく、世界にもない、すべての意味は個人の中にある」

  と語っています。

千の顔をもつ英雄

 地球を救うのは
 英雄ではない、普通の人々、市井の人、名もなき人
 それぞれのものがたりが、地球を救うと
 語っているように思いました。

 さらにキャンベルは
「新しい神話、それが語るであろう神話は
 この惑星の社会です」
 と言っています。
「月からこの地球を見ると
国と国を隔てている境界線など見えません
実際、それは新しく生まれ変わる神話の象徴かもしれません」
 と語っています。

千の顔をもつ英雄

 一人ひとりのものがたり 
 一人ひとりの成長
 自律
 成熟
 自分と違うものへの理解
 他者への理解
 利他

 英雄の物語は、一人ひとりのものがたり
 一人ひとりのものがたりが地球を救うのかもしれません。



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