名作ラジオCM_042
■東京タワー/東京タワー60周年
「あっ」篇
SE:駅の雑踏、階段をかけあがる音
N:さあ、遅刻寸前、階段の駆け上がりです。
女:あっ!
N:これは社員証を家に忘れたと気づいたときの、「あ」ですね。
SE:電車の扉が閉まる音
女:あぁ・・・・・!
N:そのせいで電車を逃してしまった「あ」です。
SE:ポケットをあさる音
女:あっ
N:コートに手を入れると、社員証があったときの、「あ」。
女:あぁーあ。
N:さっき気付いてたら電車乗り遅れなかったし〜の「あぁ〜あ」。
SE:電車の走行音、満員電車のざわめき
女:あ〜あ〜あ
N:満員電車に押し込まれる「あ〜あ〜あ」です。
女:あああああっ!
N:窓に映った顔がノーメイクだと気づいた「あ」。
SE:メール着信音(バイブ音)
女:あ!!!
N:しかも今日合コンだった!!・・・と唖然とする「あ」です。
女:あ〜
N:なんてこったと窓の外をぼうっ眺めるしかない「あ〜」ですね。
女:あっ!
M:♩〜
N:あっ!窓の外に東京タワーが見えたときの「あ」です。
人生いろんな「あ」があるけど。
東京タワーを見つけたときの「あ」は
あなたをちょっと前向きにする「あ」だといいな。
今年で60周年、東京タワーです。
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2019年 ACC ラジオ&オーディオ部門Aカテゴリー 銀賞
一番最初に思い浮かんだのが、ダウンタウンがやっていたネタで後にゲイシャガールズのアルバム『THE GEISHA GIRLS SHOW - 炎の おっさんアワー』に収録される「あ」研究家でした。
テキストとして読んでいても、どういうオチがあるのだろうとワクワクしました。おそらく音声で聞いてもどんなオチで何のCMだろうとワクワクすると思います。
そしてオチ。
大阪人からすると、富士山や東京タワーは何度見ても最初に「あ!」という感嘆詞から始まるはずです。
その「あ!」に着眼してストーリーが組み立てられている点に感動しました。商品への近づき方、距離感、切り口、着眼点が素晴らしい。
これは真似したいなと思うと同時に商品との距離感、関係性を意識したいと思いました。
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