名作ラジオCM_011
■サントリー/サントリー角瓶
大和篇
N:その朝、ウイスキーと煙草が配られた
M:BG〜
N:新婚4日目に出撃の日を迎えた兵曹は
兵器の調子は完璧です、と報告した。
伝令の少年兵はにこにこしながら
その夜の夜食はお汁粉だとふれまわった。
艦長は昼食後、紅茶を飲んだ。
12時20分、緊急信号が発令された。
12時32分、雲の切れ間よりグラマン襲来。
SE:重低音のエンジン
N:八度に及ぶ波状攻撃で大和は
M:BG〜
N:大和はついに傾斜角度90度に達し
しかし、いまなおその巨体を波間に浮かべていた。
通常の戦艦は傾斜角度30度をもって
沈むものである。
艦長はすでに最終処置を完了、
つきそって離れない4名の見張り員を
しっかりやれと水中に突き落とし
自らは大和と運命を共にした。
SE:海原
N:昭和20年4月7日14時23分
戦艦大和を2000メートルの火柱を吹き上げ
徳之島の北西200浬に地点に沈む。
艦長はじめ3000の兵は
いまなお水深430メートルに眠る。
救助された兵のひとりは
その日飲まずに沈んでいったウイスキーのことを
まだ覚えているそうだ。
あのウイスキーは
サントリー角瓶だった。
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1990年 TCC年鑑 ノミネート作品
事実は何よりも強い。
その事実をどう伝えるか。
これを聞いてウイスキーを買おう、飲もうとは思わないが、
このCMを聞いて忘れてはいけないことを教えてもらったような気がします。
戦争の時代のストーリーを通してCMする。
そんな昔からあるんだ=ブランディングの効果もあると思いました。
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