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名作ラジオCM_106

■津村順天堂 / バスクリン
瑞巌寺の鐘

N:宮城県松島 瑞巌寺

SE:(鐘の音)ゴーン

N:ここでは除夜の鐘を焚火で十分暖めてから突き始めます

SE:(焚火の音)〜

N:それは寒さで金属の結晶が摩擦を起こし、響きが悪くなってしまうのを防ぐた  め、だから、いい音ー

SE:(鐘の音)ゴーン
SE:(風呂の湯音)

N:バスクリーンのお風呂も、からだを芯から暖めて血行をよくするから、疲れもとれてスッキリ

SE:(風呂に入る音、桶の響き) ザバーッ、カーン

N:あったまるといい響き

♪:アイラブ湯ラブバスクリーン

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1985年 ACC年鑑 秀作賞

暖めることで響きが良くなるという事実から、このクリエイティヴジャンプはすごい。真似できない(真似したくなる=嫉妬)

バスクリンという商品のことを考える/訴求しようとなると、要素は温まる・疲れを取る・色・香り。多分このあたりから考えるのだろうけど、「響き」に着目したのがまず凄い。

もしかするとこのお寺のことを知っていたから発想したのかもしれませんよね。
どちらにしても素晴らしいアイディア。

お寺の習慣から発想したとすれば、知識があったこと・結びつけたことに嫉妬。
「響き」に着目したのなら、その幅広い視点に嫉妬。そしてそのお寺の事実を探して(知っていた)ことに嫉妬です。

そして最終的に「あったまるといい響き」というコピーに集約される見事なCMだと思います。


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