逆噴射小説大賞2019を振り返って【下】

 前回は、ライナーノーツを含めた自分のメンタル面からの振り返りでしたが、今回は客観的にいろんな面から自分なりに#逆噴射小説大賞2019 を思い返していきたいと思います。口調も少しフランクに。

モチベもちもち、どう高める?

 「モチベーションをどうやって高めたのか?」のお話です。

 ここ最近は二次創作を中心になんとかモチベーションを繋いでいた(いえ見事にぶっちぎれていたわけなんですが)人間だったので、さてオリジナルで物語を考えようとすると、「はて、自分はいったいどうやって文章を考えていたのかな?」と思い返すところからのスタートでした。

 筆が進みに進んでいた最盛期の頃は、だいたい義務教育→学生をしていましたので、授業中に内職という形で執筆をやっていることが多かったのです。なぜなんでしょうね?あれ、めちゃくちゃ捗りませんか?考えなくてもぽんぽんネタが浮かんできたものです。

 でも今は黙って座っている時間も多くとれなくなりました。現実は24時間しかなかった。それに、仕事中に万が一なにかひらめいたとしても(仕事柄)すぐに文章にすることが出来なかった。そう、書きたいと思ったことをすぐに形にできないこと、これが一番の痛手でした。

 ならば「文章を書く時間を取ればいい」、自分はどうやらこの方法が非常に苦手のようでした。さてやるぞ、媒体を開く、書く、この流れを「いざやろう」と意気込むと途端に出来なくなってしまう。今まで何事にも、最初の一歩を踏み出すことを非常にためらう性分だったのですが、あろうことか趣味であるはずのこの行為にもそれが付きまとってしまったようなのです。

 結局のところ、今回ばかりは意地でした。

 プラクティスで出した最初の作品は、家でスマホを握り締めながらうんうん唸って無理やり生み出したものです。

 あとは、パソコン作業の時間に思いついたネタを「とりあえずこっそり紙にメモして、持ち帰る」。おそらくこの方法はこれから一生続いていくものだと思います。こうしないと、浮かんだネタはふわふわと空の彼方へ消えてしまうし、モチベーションが上がってきたチャンスを逃してしまいかねない。

 書きだしてからはそこそこ早い人間だと思っているので、いかにそこへ辿り着くか。これが、自分が物書きとして続いていくための大きなポイントのひとつなのでしょう。

頭の引き出し、どう開ける?

 「ネタをどうやって探していたのか?」のお話です。

 この話題に関しては、簡単にみっつに分けます。

①その時期に聴いていた音楽:主に運転中
②身の回りのものから:仕事中や自宅など
③世界観設定を借りる

 ①の音楽に関しては、心情を表現する作品を書いていたり、盛り上がる展開を控えていたりしたときに役立ちました。いわゆる「イメージソング」としてネタになってくれるパターンです。歌詞の一部がそのまま登場人物の心情を表す言葉になってくれたり、台詞のきっかけになったり。

 ②は主に「ゼロからネタを考える時」ですが、成功確率は非常に低く、質もまばらで悪いものが多い、なおかつそのまま作品に繋がることも難しい場合が多い…一種の博打みたいなものでした。

今回の #逆噴射小説大賞2019 で投稿したこの作品なんて良い例なんですが、まさに『デスクワーク中に思いついたもの』で、文房具と某タブレット端末が目の前にあったからそこから無理やり捻りだしたネタです。でもこの作品はイメージが漠然としすぎてて、結局中途半端な出来で投げてしまったのが反省点でした。
 逆に成功例がこちらです。この話題は【上】でも書いたので割愛しますが、ひとつだけ考察すると、『物語の世界観まで浮かんでしまえば勝ち』でした。この先どうやってストーリーを展開させていくかの具体的なビジョンが見えれば(2~3話分のネタとか)、自然と冒頭も鮮明に見えてきますし、はっきりとした言葉遣いを選択しやすくなるのかな、と。

 ③は上記の『世界観まで浮かんでしまえば勝ち』との関連性があるのですが、②にどうしても行き詰った時の救済措置やモチベーション維持のためにもこれからどんどん活用していきたいです。いわゆる『お題』や『ハッシュタグ』、『○○メーカー』の力を借りるという選択肢。
 創作する立場として使用してはならないかのようなものに見えてはいましたが、これを積極的に活用すると、ある日そこからネタへと成長するものもあるのですね。種を蒔く感覚に近いかもしれない。種を蒔かないと作物は育たないので、種を蒔く勇気を大切にしていきたいです。

読むちからを失った物書き

 「さーて、投稿作品読んでみようかな」のお話です。 

 個人的な意見ですが、小説を書くための一番の経験値は、小説を読むことだと思っています。
 でも自分は、今回の投稿期間中、思った以上に投稿作品を読めていませんでした。読もうとすら思えなかった。

 小さい頃から活字には親しんできたつもりだったんですが、長い期間活字を読む習慣から離れてしまうと思った以上にその感覚を取り戻すことが難しくなってしまっていました。
 第一に、読むまでの1歩(1クリック?)が進まない。これは個人的に自分がツイ廃だからというのに因ると思うのですが、まあ暇さえあれば青い鳥の巣に駆け込むんですね。そしてあらかたTLとトレンドを追い終わってから、さて別アカウントへと。以上です。

 なので、こればっかりは『意識してnoteを開かないといけない』なと。意識して活字を読む習慣をつけないと自分は永遠に物書きには戻れないと理解しました。
 幸いなことに自分のTLにはnote記事を沢山RTしてくれるフォロワーが一定数いたので、そこから面白そうな記事にたどり着くことが多かったです。
 noteのアプリもスマホにいれてはいるのですが、ホーム画面が少し見にくいので上手に使いこなせている感じはしません。フォローするのをためらいがちなのもあってなかなか自分の推し作家さんを並べられないのも辛い。まだまだnoteという世界に慣れていないのかな、少しずつ仲良くなっていければいいと思っています。

『最初の3行』、どころじゃなかった

「どの作品を読もうかな?」のお話です。

 前知識ゼロから読む小説を探そうとしたとき、皆さんはどんなものを基準にして選ぶでしょうか。惹かれるタイトル、画像、好きな作家の作品、単行本であれば裏の説明書き…それぞれポイントは違うと思います。

 自分は、「最初の3行」で読む本を選ぶポリシーを持っていました。だいたいこの方法で気に入った本を買えばハズレはなかったのです。
 でもそれは「お金を払うことを前提とした作業」。noteでは多くの作品が無料で公開されており、読みたいと思えば1から10まですべてタダ!だからこそなおさら困った。ページに入って3行読んで止まってしまった時に、戻る手間が惜しかった。作品ページをクリックする決め手となる要素が欲しい。

 つまりは、決め手となるのは最初の3行より前の要素。一覧で表示された作品たちへの入り口となるエリア(これはサムネイルという扱いになるんでしょうかね?)。
 閲覧する媒体からしたら、画像(ある場合とない場合がある)+3行に満たない情報しか入ってこないこのエリアで、自分の興味がひかれた作品を探して、クリック。
 自分のスキ欄はいつしか、魅力的な『冒頭の一文』で埋まっていました。

ワタシの『スキ』、教えます

 「どんな作品をスキしていたのか」、のお話です。

 冒頭の一文はもちろんのこと、やはり自分が「いいな、読み進めたいな」と思った作品には一定の偏りがあるようです。

①性癖THEどストライク
 皆さんにもありますよね?作品の内容がどうだろうが稚拙であろうが未熟であろうがとにかく『この要素さえ入っていれば俺の中では優勝』という要素のことです(いつだか自分の肉作品がこれに当てはまったらしかった時は大手をあげて喜んだものです。刺さったぞしめしめ。※リンクは他の方のマガジンです)
 スキ欄を見返してみると、どうやら「異常なまでに強そうな女性の描写」が垣間見えた冒頭文が、ちらほらスキしてありました。

②しごとのはなし
 自分は皆さんの食を支える仕事をしています。
 曲がりなりにも自分が携わった仕事が題材になっている作品であれば、興味も持てますし、理解も速い、なおかつその文章の裏右斜め下あたりまで想像することが出来ます。
 ゆえに、農業・動物関係がメインに据えられているであろうと推測できた冒頭文は、作品に目を通した割合が多かったみたいです。

 …だいたいラストが乱闘騒ぎになりそうな伏線を残していて、これもまた面白い傾向だなと。のほほんとした雰囲気をバトル展開に持ち込む流れは、この世界では定番なのでしょうか。だからギャップ萌えなんだけどね。

③やっぱりファンタジー・SF楽しい
 とっつきやすい。この一言につきます。

 そんな自分のスキを集めたピックアップを初マガジンにしてみました。
 並べただけ、コメントもなしの残念なブックマークがわりですが、まだ読んだことがない作品がありましたらぜひ扉を開けてみるべき。自分はこれ、ぜーーーーんぶスキ!!!!!

やっぱり気軽さが大事

 800字、本当に気軽に参加できるイベントでした。「いいからとりあえず書いて出せ」に半ば引きずられるように参加した #逆噴射小説大賞2019 でしたが、書くのも読むのも800字が丁度いい。書き方を忘れた物書きには本当に助かりました。
 自分の世界をどう広げていくのか、どう表現していくのか。もう一度自分を見つめなおしながら、大好きな物書きという作業を、もう一度『趣味です』と胸を張って言えるようになるまで、 #小説リハビリログ でつづっていこうと思います。物語、エッセイ、二次創作、とりあえず頭に浮かんだ言葉はアウトプット。noteをそういう場にしていきたいです。

 そしてやっぱり感想をもらえるのは嬉しい!!だから、自分もためらうことなく感想を呟いていきたいです。

 この文章も、どこかの誰かにささりますように!

(おしまい!)

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