見出し画像

#3 システムエンジニアから人事へキャリアチェンジ(転職)を決めた理由

現在、独立してプロコーチ(コーチングを仕事にしている者)として活動しておりますが、実はもともとシステムエンジニアの仕事をしておりました。
大学卒業後、富士通株式会社という日系大企業に入社し5年務めた後にITメガベンチャー企業へ転職しています。そのタイミングでエンジニアから人事へキャリアチェンジし、その後同社を退職し、現在フリーランスとして活動しています。(よく「変わったキャリアだね」と言われることが多いです)

今回は「なぜシステムエンジニアを辞めたのか」「なぜ人事へキャリアチェンジしようと思ったのか」について書いていきたいと思います。

そもそもなぜ「システムエンジニア」という仕事を選んだのか

大学時代の就活の軸は「社会問題の解決に貢献できるような仕事をしたい」でした。(よくありがちな軸だと思います)
具体的には「日本の長時間労働を減らしたい」「家庭やプライベートとの両立が可能な社会にしたい」という想いです。
きっかけは父親が、長時間労働が原因で働けない身体になってしまったこと。また海外留学時に「日本人は働き過ぎ」と言われ、家族を大事にしていす光景を目の当たりにしたことが影響していると思います。

海外と比較し日本は生産性が低いと指摘・評価されている中、
 ・生産性を高めていくためにITの導入・発展が欠かせないのではないか
 ・ITの発展がより柔軟な働き方を可能にするのではないか
と考え、IT業界への就職に興味を持ち始めました。

僕は手を動かすことが苦手な一方、コミュニケーションを得意としていたことから、最初は営業職またはITコンサルタント職に興味を持っていました。
ただ、将来の在りたい姿を想像した時に「技術」がしっかりわかる専門性を持った人材になりたいと考え、まずは開発業務に携われる「システムエンジニア」からキャリアをスタートすることに決めました。
様々な企業の選考を受ける中で、最終的にはご縁があった富士通株式会社に入社を決めました。

「とりあえず3年は勤めよう」の実態

入社して1年目は開発業務が主でした。自ら望んで選択したキャリアではあるものの、苦手なものをいざ仕事にするととても辛いものでした。
「何がわからないかもわからない」状態で、相談もなかなかできず、進捗が遅れてチームにも迷惑をかけ、本当に自分は価値のない人間なんだなと感じ、人生で一番の挫折経験を味わいました。
ただ開発を経験しているからこそ、2年目からは上流工程の仕事を任せてもらえるようになりました。
具体的には 
 ・お客様とMTGをして「どんなシステムを作りたいのか」ヒアリングする
 ・自分で作成した資料をもとにMTGでファシリテーションする
 ・「こんなことはできないか」とお客様から直接相談してもらえる
 ・技術的観点でお客様の思い描くシステムを設計する、構想する

裁量があり、自分の力で仕事を進めている感覚を味わうことができ、とてもやりがいを感じておりました。

「とりあえず3年は勤めよう」とよく言われることもあると思います。
この経験から、自分が活躍できるようになるまではある程度時間がかかり、一人で自信と裁量をもって仕事を進められるようになるタイミングが結果的に3年前後なのかなと考えた時、あながち間違っていないかもしれないと感じました。(3年未満の退職を否定しているわけでは全く無いです)

学生時代に描いていたものとのギャップ

しかし次第に自分の残業時間が膨らんでいくことに違和感を覚えました。
業務を効率するためにシステムを作っているが、そのためにたくさん残業することはどこか本末転倒な感じもありました。
さらにいうと、いざシステムが完成しリリースされたからと言って、急に残業がなくなるわけではなかったのです。
むしろシステムを運用していくために「新たな仕事」は増えるし、トラブル時は夜間の急な呼び出しや対応も発生します。
就活時代に思い描いていた
  「ITで生産性を高め長時間労働を減らす」
からは程遠い現実がありました。

長時間労働是正の本質

長時間労働を減らし、柔軟な働き方を実現するためには何が必要なのか。
色々自分なりに調べていくうちにサイボウズという会社のHPにたどり着きました。下記ページには「ワークスタイル変革(働き方改革)」には以下の3つの要件が重要だと書かれていました。

いくら「制度」「ツール(ITシステム)」が充実していても、それを利用する側の組織風土が変化しなければ実態は変わらない。
僕はそのように解釈しました。

例えば
 ・フレックス制度があっても朝9時の勤務開始を求められる
 ・リモートワーク制度があっても原則出社を求められる
 ・定時退社しづらい雰囲気がある
 ・事情があってフルタイムで働けない人が形見狭い思いをする
 ・いくら業務を効率化しても業務量がどんどん増えていく 等

こういったことを是正していくためには、社員の意識、組織の風土を変えていかないといけないのではないか。
そうしないと結局長時間労働は永遠に無くなることなく、柔軟な働き方も実現できない。どこか自分の中で腑に落ちました。

それからは富士通株社内で働き方改革を目的としてワーキンググループを立ち上げたり、職場でできることを色々試していきました。
しかし、システムエンジニアという立場で組織風土変革に取り組むことに、どこか限界も感じていました。

コーチングで見えた「自分のやりたい仕事」

一体今後、自分はどうしたらいいのか?
どうしていきたいのか?

次第に一人で考え結論を導き出すことに限界を感じはじめました。
そのタイミングでコーチングに出逢いました。
 ※コーチングについては下記ページ参照
https://niicoach.studio.site/coaching

コーチからの質問に答える中で自分としっかり向き合うことができ、結果的には『人事として組織開発に携わりたい』という、次にやりたいこと(仕事)が明確になっていきました。

また自分の在りたい人事像や、人事として取り組みたい仕事も明確にしていきました。そしてわかったことは、僕は富士通のような成熟している大企業の人事ではなく、これから組織として成長を目指すベンチャー企業の人事として裁量をもって業務に取り組みたいということ。
結果「人事×ベンチャー企業」という転職軸を固めることができました。

ただ未経験で人事の仕事に就くことは簡単ではなく、ほとんど不採用となってしまいました。
ベンチャー企業となると即戦力(経験者)を求めているので尚更です。
転職活動のモチベーションが下がることもありましたが、定期的にコーチとの対話の場を設けることで、「なぜ転職したいのか」といった原点に立ち返ることができ、「いまの自分を変えるには行動するしかない」と自分を奮い立たせることができました。

粘り強く転職活動をつづけた結果、ご縁をいただき、メガベンチャー企業に人事として内定をいただくことができました。

結論、自己実現の手段(職種)が違った

システムエンジニアの仕事を選んだことに後悔はありません。
むしろ「エンジニアの仕事・現場がわかる人事」としてアドバンテージを感じたこともあります。
またシステムエンジニアの仕事で得られた経験やスキルはフリーランスになった現在も活きているところがあります。

そして一度システムエンジニアという仕事を経験したからこそ、「この仕事ではない」とはっきりわかり、「この仕事がよりあっているかもしれない」と考えるきっかけになったのです。

大事なのは「その経験からどう次に繋げていくか」だと思います。
自分のモヤモヤした気持ちを見過ごさず、ギャップに感じていることや興味のあることと徹底的に向きあうことです。そしてすぐに行動に移すこと。
「行動しなければ何も起こらない」
これは真実です。
そして行動し続ければ何か必ず起こります。
自分で調べたり、人に話を聞きにいったり、ちょっとやってみたり、今の自分でもすぐにできることは必ずあるはずです。
その行動の積み重ねが、選択肢やチャンスを生み出したり、答えを導き出すことに繋がっていくのです。

「自分が実現したいこと」と「会社・顧客から求められること」がなるべく一致していた方がやっぱりモチベーションも上がり充実感も高くなります。

完全に一致することはなくても近づけることはきっとできます。
諦めずまずは行動をしてみてください。

この記事が、自分の経験が、誰かの何かの参考になれば嬉しいです。

▼ホームページはこちら
https://niicoach.studio.site/

最後までお読みいただきありがとうございました。
是非、フォローといいね(ハートマーク)をお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?