記事一覧
自分の仕事(刺し子)でご飯食べていけられないってのは辛いねぇ。
2024年3月。怒涛の1ヶ月が終わろうとしています。庭の桜の木の蕾も膨らみ始め、都会の喧騒にも負けないほどの鳥の鳴き声に占領される初春も、今年は安堵と不安が混じった1ヶ月になりました。
英語では一度ぽろっと漏らしたのですが、結果から言うと、妻が仕事に一つの区切りを付け、第一線から引くことにしました。もう少し正確に言うと、私が妻に「もう良いから」と一線を引くよう説得をしました。
収入がゼロになっ
刺し子とSASHIKO。
刺し子家業に生まれて40年。刺し子と真剣に向き合って10年。まだ「刺し子とは何か」という問いへの答えは出せていません。答えなんて出さなくても良いんだろうと心の隅では理解しつつ、それでも言語化するのが趣味みたいなものなので、なんとか「何か」を残していけたらと思っています。
答えは出ていませんが、一つだけ確定している事実があります。それは「刺し子は日本で培われた針仕事だ」ということです。刺し子がSA
ちょっと待って。何それ。どこの日本のお話ですか?
こちらのインスタグラムでの投稿。混乱させるような表現になってしまって申し訳ございませんでした。素晴らしいニュースはBBCのトップページに掲載頂いたこと。心苦しいニュースは中東で起こっていること。今回の話題は嬉しいニュースでも心苦しいニュースでもなく、刺し子関連の出来事です。なので大局観で見たら、ほんの豆粒にもならない出来事なのですが、私にとっては「遂にここまできたか」という、懸念していた事が起こっ
もっとみる刺し子の何に対しての怒りなのか。
昨日の記事へのコメント、また温かいメッセージ&メール。一晩の間に沢山頂戴しました。丁寧に繰り返し拝読しています。四方八方に感傷的になってしまう可能性があるので、直接のお返事までは少しお時間を下さい。既読スルーをお許し下さい。ご心配頂き、感謝の気持ちで一杯です。空白の期間、ずっと内に籠り面倒な自分と向き合っていました。何が痛いのか。痛みはわかるのに、なぜ傷そのものを認識できていないのか。ずーっと考え
もっとみる刺し子と折られた心と。
長年、刺し子に対する思いをSNSや配信、またSashico.comにてお伝えしてきました。これまでになかった長期間の「説明がないままの空白期間」の説明として、心を許している刺し子井戸端会の皆様と、偶然にもこの記事に辿り着いてくださった刺し子に興味がある方々に残せたらと、文章にしています。
現状の空白期間。大きな理由は、2023年5月にリリースした「Introduction to Japanese
”壊れる”時のメカニズム
世の中に「うつ病」という言葉が溢れるようになって、まるで雛形でもある様にうつ病について語られているのだけど、うつ病って杓子定規に判断できるものじゃなくて、「あれかもしれないしこれかもしれないけれど、でもレントゲンとか取っても目で確認できるものでもないし、とりあえずの対処法」としての診断だと思っていて。
もしかしたら自律神経失調症とトラウマのコンボかもしれないし、もしかしたら軽い躁うつ病の躁状態か
働くもの食うべからず。
大人になれなかった父親と、世間知らずな母親の元に育ったのにも関わらず、なぜか古風な考え方が身体中にこびりついてしまっていて。古風な自分を頭では滑稽だと思いながら、でも実際の思想行動は、とても古風なものばかりで。
「働くもの食うべからず。」
誰に対しての戒律でもなく、ただ自分に対する約束事のようなもの。どこで身につけたのかもわからないし、誰が教えてくれたのかもわからないけれど、「食う(贅沢する)
るーつ。
人様に迷惑をかけ続けた親父が、僕ら家族が抱いていた親父本人への未来への心配など気にもかけない様に、ひっそりと急に逝った。決して好きになれない親父の突然の死に、僕はどんな表情を作ったらいいのかずっと考えていた。