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『天使の翼』第12章(34)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 (シャルル……入れてくれたのね。このことあるを予測して……)
 本当によく気が回る、頼もしい。
 わたしの口角に自然と笑みが浮かんだ。それは、気持ちがまたポジティブになったから、そして、もう、シャルルがわたしを一人で行かせようとしたことは、確実だから。わたしは、その時、そばにいなくてもシャルルに見守られていることを、肌で感じていた。
 
 わたしが、湖の、不時着地から見て対岸にあたる地点に着いた時には、既に陽は落ちて、満天の星空だった。暗視ゴーグルをつけていては逆によく分からないので、裸眼で見ると、星空は、サンス球状星団内部の星々と、銀河系本体の星の二重構造になっていて、大きく空を横切る銀河本体の部分は、一つ一つの星の等級は低くても、星の密度は稠密になっている。とても不思議な感じ……

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