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『天使の翼』第12章(41)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 無数のデビル・ハンター達が、折り重なって飛ぶ蝶の群れのように、SSIPのパトロール・エアカーを覆い尽くした――
 エアカーがその重みに耐えかねたように車体の平衡を崩して墜落していく!
 「シャルルゥーー!」
 
 わたしは、がばと上半身を起こし、後頭部をしたたかに洞窟の壁に打ち付けた。
 「……痛い……夢?…………」
 洞窟の入り口からは、燦々と朝の光が差し込んでいる。……もしかしたら、昼の光かも……
 「ふぅー。どうやら、無事夜が明けたようね。……野獣さんはいなかったってこ・と――」
 わたしの耳が、音に反応した――考えたくない!嫌よ!……
 でも、現実は、情け容赦ない――獣の……なにかとても大きな獣の鼻息が!
 わたしは、そろり、そろりと背後の、洞窟の奥を振り返った。

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