![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/25914624/rectangle_large_type_2_c07144de2b778a993c8acc0c4bc5b3db.jpg?width=800)
潜んでいたサプライチェーンのボトルネック
日経電子版の記事【トイレットペーパー品薄 物流の弱点「3つのK」】では、今般のコロナ禍において、SNSの誤情報をきっかけに全国で発生した品薄騒動にあって、製紙会社等が「生産量や在庫は十分にある」と消費者に訴えてもなお、なかなかトイレットペーパーが店頭に並ばないのは何故か(最近は回復傾向)、その意外なボトルネックがリポートされています。
なかなか店頭に並ばないのは、たとえ生産量・在庫に不安はなくとも、現実に品薄になっている以上、消費者が確保に動かざるを得ない状況があるのでは……と漠然と考えていましたが、実際には、一般には知られていない、サプライチェーン上のボトルネックが厳然として存在していた訳です。
さっそく、記事からそのボトルネック「トイレットペーパー品薄の3K」を整理してみると――
▶「トイレットペーパー品薄の(物流上の)3K」とは
(1)トイレ紙はかさばる
・・・かさばって、積載率が低く、運んでも儲からない。
・・・かさばって、店舗での保管に限りがあり、ほぼ毎日少量ずつ配送
する必要がある。
(2)トイレ紙は重くてきつい
・・・積載率を少しでも向上させるため、フォークリフトではなく手作業
での積み下ろしになる。
・・・身体的負担の大きい紙製品の配送は、ドライバー確保が困難にも。
(3)トイレ紙を緊急輸送した帰り道がからっぽに
・・・採算が厳しいなか、「空っぽのトラック」を走らせることはできる
だけ避けたい。
・・・この状況を打破すべく、荷主と運送会社をマッチングするサービス
も活性化。
考えてみれば、そもそも、私達の日常に欠かせない商品が私達の手元に届くまでには、サプライチェーンの長~い連鎖がある訳です。そして、そのサプライチェーンは、グローバル化や、様々な商習慣、作業的・経済的な制約などによって、複雑で長大な鎖となっています。
複雑で長大である、ということは、その鎖のどこか一カ所でも綻びが生じれば、たちまち全体が滞る脆弱性を抱えている、という事に他なりません。この記事は、改めて私達に、危機下のサプライチェーンのボトルネックの怖さ、サプライチェーンに潜んだリスクの存在、日頃からの検証の重要性を教えてくれているようです。
AI・IoT・ロボット・マッチング・IT・DX、あらゆるテクノロジーと施策の実力、そして社会実装が試されています。
▶ 複雑化・長大化するサプライチェーン
=原料調達⇨製造⇨在庫管理⇨配送⇨販売⇨消費
↑ ↑ ↑ ↑ ↑
リスク リスク リスク リスク リスク
↑ ↑ ↑ ↑ ↑
どのようなテクノロジー・施策で対処するか?
(付記:2020年5月19日、皆様のおかげをもちまして、noteへの連続投稿が500日を達成できましたことに、改めてお礼を申し上げます。下記の拙稿で振り返りをしています。)
《連続投稿502日目
当ページにご来訪いただき、ありがとうございました!》
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?