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『天使の翼』第12章(38)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
今までのことを考えれば、この道は、エアカー誘導路だ!わたしは、登りであるにもかかわらず、快調に飛ばして距離を稼いだ。どんどん山の奥に分け入っていく感じ……暗視ゴーグル越しにも、周囲が荘重な趣のある巨木の森に変わってきたのが分かった。……砂漠地帯から、突然豊かな水の存在をうかがわせる植生への切り替わり……
心地よい疲労がもたらす陶酔の中、わたしは、何の根拠もなく、この先起こることへの期待感を感じていた。
と、ほら、やっぱり!
突然道が二股に分かれ、一つはさらに山奥、わたしが連山のコルと認識している方へと登り続けているのに対して、もう一方は、短いカーブを描いて崖に突き当たっていた。――そして、その崖に直径10標準メートルほどの洞窟が口を開いている!
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