5G、それはIoTの神経回路

 26日にバルセロナで開幕したモバイル・ワールド・コングレス(MWC)で明らかとなった5G商用化計画の2020年からの1年前倒し。今日の株式市場では、早速5G関連銘柄が人気化し株価が大幅に上昇しました。

そんな中読んだこの記事『5G通信「触って」みた リアルな質感』は、今まで漠然と抱いていた5G(第5世代通信)のイメージを、とてもクリアで拡がりのあるものにしてくれたように思います。

例えば、IoTについて、それ自体は知っていて考えたりもするものの、それじゃあ、IoTを支えるインフラとは何ぞや、という事に関してはあまり意識していなかった。IoTが拡大していくという事は、当然、行き交う情報の量が飛躍的に膨大なものになるという事で、それは、単に容量の問題だけではなく、一つの基地局に接続できる端末、機器数の問題となって跳ね返ってくる訳です。それを支えるインフラが、5Gでした。5Gの高速化・大容量化・接続可能端末数増大・省電力化そして移動性の向上(リニア新幹線に乗っていても接続が切れない程の性能)といったスペックがなければ、IoTも夢物語に終わってしまうのです。

エネルギー不足・交通渋滞などといった社会課題が起きてくるそもそもの原因の一つに、それを構成する一つ一つのモノ、無数のモノが、てんでばらばらに動いている、という現実があります。一つ一つのモノの持っている情報、得られるはずの情報は、センサーとインターネットがあって初めてクラウド上に蓄積することができ、それを分析して最適化することによって社会課題を解決するのがIoTの一つの大切な役割ですから、それを支える5Gの重要性は言うまでもありません。

この記事では、さらに、5Gのもたらす高速化・大容量化が、膨大な情報のやり取りが必要な分野で威力を発揮する様子が報告されています。5Gであれば、モノに触った触感情報を無線で送信できるなど、可能性はどんどん広がっています。

5Gは、例えるならIoTの神経回路です。そして、この膨大な情報の伝達にも耐えられる神経回路は、頭脳であるAIにつながり、その頭脳は量子コンピューターでできている……。今、私達は、急速な変化の中にいるのだということを、改めて実感しました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27433540X20C18A2000000/

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