![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/125155285/rectangle_large_type_2_30b0c96a4f1b53dc46c28dbd48645e72.png?width=800)
『天使の翼』第12章(40)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
「シャルルゥー!」
地上にいるわたしは、喉よ裂けよとばかりに叫んでいた。
SSIPのパトロール・エアカーの後部座席から、必死にわたしの方を振り返って、何事か絶叫しているシャルルのひずんだ顔が見える。
SSIPの連中は,何故かわたしに気付かずにシャルルだけを連行しようとしている。恐ろしい拷問を加えるつもりなのだ……シャルルとて人の子、想像を超えた痛みには耐えられるまい。……秘密を守る為に、自ら命を絶とうとするかも……いや、いや、シャルルはそんなことはしない。命を絶っては文字通り終わりだ。嘘をついてでも、芝居をしてでも、何か奇策を弄して苦境を脱しようとするはずだ……
突然、わたしの背後からいくつもの大きな影が頭上を踊り越えていった。首をすくめたわたしが見たものは――
「デビル・ハンター!」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?