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年2000回ワークショップを開催するホームセンターに学ぶリアル店舗の体験価値

 日経電子版の記事【年間2万人が受講 グッデイは学べるホームセンター】は、年2000回ほどもワークショップを開くという並外れたホームセンターに関する興味深いリポートです。



 このホームセンターのワークショップ、年2000回ほども開かれるだけあって、記事からピックアップ出来るだけでも実に多彩です(グッデイのホームページを見るともっとすごいです)――

▶グッデイのワークショップの一例

① 木製ベンチ・ローテーブルなどを作るDIY

② 園芸の寄せ植え

③ ロボット工作

④ 「ママが来たセンサー」・・・光センサーが人影をキャッチすると
              アラームが鳴って知らせる。

⑤ 「メッセージ貯金箱」・・・コインを入れるとメッセージをしゃべる。

⑥ カスタマイズ看板

⑦ ボトリウム作り



 そして忘れてならないのが、グッデイのワークショップの特徴、単なる数の多さだけではない質の追求です――

▶グッデイのワークショップの特徴

(1)プログラムが体系化されており、物販の付け足し、添え物という
  位置付けではない。

(2)専用アプリ「ワークショップナビ」で、プログラムを検索⇨申込まで
  一気通貫。

(3)認知度の高まりから出張ワークショップも行う。

(4)「ワークショップ事業室」を開設して、リピーターも飽きさせない
  コンテンツの開発をするなど、ワークショップ運営会社としての一面。

(5)従業員の豊富な商品知識・スキルを活用した自営であり、外部委託
  ではない。

(6)参加者の個性尊重の「(記事より)作る人が10人作れば、10個違う
  ものができるという教え方」。



 このように、このホームセンターのワークショップは、①モノづくりの楽しさを提供するという理念に沿った『自分ゴト』であり、②『自分ゴト』ゆえの力のこもった『差別化』であり、③競合はおろか隆盛を極めるオンライン店舗にもない『体験価値』を提供しているのです。
▶ 会社の事業
 =自分ゴト⇨差別化⇨体験価値の提供

 その意味で、オフライン店舗、リアル店舗のポテンシャルとは、単にモノを売るのではなく、またそのモノに関する知識=コトを売るのでもなくて、さらにその先にある、そのモノによってもたらされる楽しさ(ホームセンターの場合なら『モノづくり』の楽しさ)=ユメ(夢)を提供することにあるのだと言えそうです。
▶ リアル店舗の体験価値
 =モノ・・・・・・弱いポテンシャル
 =コト       ⇩
 =ユメ・・・・・・強いポテンシャル



#COMEMO #NIKKEI

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