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かけっこ練習ノート – 背骨まっすぐ

12月22日(木)
 
今日は冬至ですね。
毎年この日を境に、次はもっと日が長くなる、とうれしい気持ちになります。
ですので、今日が一年で最も暗い練習日ですが、一番うれしい日かもしれません。

楽しいコーディネーショントレーニング


朝からの雨でアスファルトが滑りやすく、公園にも大きな水溜りがありました。
このためウォーミングアップでは、ドロケイをやめてS陣を行いました。
 
練習に入る前に、とても寒い日なので、コーディネーショントレーニングを兼ねてみんなで体を温める運動をしました。
右の手と左の手で別々の動きをしたり、上半身と下半身で別々の動きをしたり。
さらにそのスピードをあげて、どこまでついてこられるか…
ゲーム感覚だったので、みんながんばりました。
無理にやらせるより、遊びのように楽しくやった方が集中するんですね。

かけっこアドバイザー講習はすごかった

 
先週末に日本ランニング協会の「かけっこアドバイザー」という資格講座に参加しました。
その際に、バルセロナ五輪で400mの代表選手だった渡辺さんに、かけっこに関するいろいろな練習方法や考え方を教えていただきました。
とてもいい内容でしたので、少しずつみなさんに還元していきたいと思います。

キーワードは「背骨」

 
その中でも、今日は「背骨」をキーワードに練習をしました。
さて、背骨ってどこから始まっているでしょうか?
腰のあたりを指さす子が多いですね。
でも、実はもっと下の方、お尻の辺りから始まっています。
お尻の尾骨が背骨の出発点で、てっぺんは首までです。
 
この背骨を下から上までいつも真っすぐにしておくこと。
これが今日のテーマです。
 
背骨が真っすぐだと、地面からもらった力を効率よく上半身に伝えたり、上半身で生み出した力をしっかり地面に伝えることができます。
 
逆に腰が曲がっている状態、つまり背骨が曲がっている状態は、上半身と下半身が分断されている状態です。
この分断状態では、上半身は上半身だけで、下半身は下半身だけで動いてしまいます。
各部署間で連携が取れず、個別最適化になってしまっている組織のようですね。
 
これは走るときだけでなく、多くのスポーツで当てはまることだと言います。
一流の選手は、前後への移動や左右への移動時に背骨を曲げずに、重心の移動だけで素早く移動しているそうです。
 
この背骨まっすぐ状態を意識してジャンプすると、いつもより断然弾むので驚きます。
走りの中でもよく弾みます。
腰を曲げて走る癖のある人は、よりこの違いを感じるのではないでしょうか。

背骨まっすぐ + 重心移動


それでは背筋まっすぐ状態に加えて、体を前に少し傾ける(重心を前に移動させる)とどうなるでしょうか。
足が勝手にトトトと前に出ますね。
 
足もあげない。
腕も振らない。
意識するのは背骨真っすぐと、少し前に倒れるということだけです。
体を前に倒すときに、少しでもビビると腰が引けてしまいますので、自分を信じて腰を曲げない事がポイントです。
このとき足が出るのを我慢する必要はありません。
本能に任せて、自然に軽く足が動くのを楽しんでください。
 
背骨真っすぐな状態で体を前に傾ける(重心を前に移動させる)だけで、何も力を入れていないのに体は前に進む。
これが重要です。
この時、腰が曲がっていると、スムーズに前に進みません。

「走り」の出発点


このミニマムな状態が走りの最小単位であり、出発点です。
そこに少しずつ肉付けをしていきます。
試しにこのミニマムな動きの中で、自転車を漕ぐような意識で足を動かしてみました。
すると、殆ど力を入れていないのに、トントントンと軽やかに走れます。
子ども達からも、軽く走れる!これはいい!と驚きの声があがりました。
 
年を重ねるほど、いろいろな経験から無駄な動きが贅肉のようについてきます。
それらをはぎ取って、必要最低限の動きから少しずつ組み立てていく、そんな経験はとても面白いです。
 
今日が今年最後の練習です。
今年一年だけでも、みんなそれぞれに本当に動きがよくなりました。
お疲れ様でした。
来年も楽しみながらやっていきましょう。

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