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組織・人事領域の仕事をして大切だと感じた7つのこと(2023年の気づき事項)

2023年は組織・人事に関わる仕事が多かったので、組織・人事領域における気付き事項をつらつらと書いていきます。


ミッションベースでの組織設計の大切さ

ミッションベースでの組織設計が不十分だと、ポジションとのミスマッチが生じたり、成果が分散したり、健全な新陳代謝も起きにくくなる。

そうならないように、①経営方針、事業方針をベースに組織体制をつくり、②「適所適材」を意識し、③任命時には期待役割と成果を明確化し、④成果に対しては適切にフィードバックを行うということを徹底することが大事。

また、上記を実現するための前提として、役職ごとの権限定義も大事。
権限や責任の明確化は、適切な形での権限移譲の実現にもつながり、組織を強くしていく。

メンバーシップ型の組織だとなあなあになりやすいところであり、言語化やしくみでの担保を意識する必要性が高い。

個別性を所与として自己実現に向き合う大切さ

組織を構成するのは人であり、強い組織をつくるには強い人材が必要(採用に限らず、育成も定着も大事)。
そして、転職・独立が普通の時代だからこそ、組織のミッションとメンバーの自己実現との響き合いを意識することが重要となる。

だからこそ、成長機会の設計とか、組織の目指す未来の訴求とか、組織への愛着などのアジェンダにもしっかりと向き合う意識が重要となる。
メンバーごとに置かれた環境や特性が異なり、汎用的な特効薬はない。
それでも、個別性を所与として、メンバーがミッションを意気に感じているかや、ワクワクできているかに向き合うことが大事である。

期待役割と成果の認識合わせの大切さ

組織全体の成果の創出のみならず、個々の自己実現との向き合いにおいても、期待役割と成果の認識合わせは重要である。
いかなる役割がアサインされ、いかなる成果を目指すべきかについての明確さは、個人の成長や、事業・組織への貢献の実感や仕事のモチベーションに密接にかかわる。

ミッションのアサインメントはマネージャーの重要な職責である。
所管範囲を構造分解して組織に落とし込み、メンバーごとの期待役割に落とし込めるかは、マネージャーとしての適格性に関わる。

目指す成果については、期中の変更可能性や、期初に想定できる範囲の限界を所与として、期初に立てた目標を継続的にすり合わせる意識も持ちたい。

組織の進化・前進の形式知化の大切さ

組織の目指す進化・前進の軌跡は、意識的に形式知化し、組織に伝達していきたい。
業績の伸長もひとつだろうが、日々の価値創出に向き合う中で積み上げてきた組織固有のケイパビリティーも必ずあるはずだ。
しかし、組織の中にいる人にとって、自分たちのつよみを正しく理解することは意外に難しい。

だからこそ、組織のメンバーが自分たちのつよみを自覚するためにも、意識的に光を当てたり、組織ケイパビリティーをキュレーションする発想も重要となる。
このような取組みは、所属する組織や一緒に働くメンバーを誇らしく感じたり、自らの業務について再発見する機会づくりにつながる。

「ユーザー」やファクトに向き合う大切さ

組織・人事領域における「ユーザー」はメンバーであり、組織の状態把握やメンバーの意見のヒアリングを行いながら課題を把握したり、施策を考えることはいうまでもなく重要である。

メンバーにヒアリングすれば、さまざまなリクエストがあろう。
さまざまな制約を無視できない以上、すべてのリクエストに応えられるわけではない。
それでも、メンバーと向き合い、ファクトを重視しながら、継続的によくしていくことにコミットする姿勢が重要であり、そのような姿勢は、経営や人事とメンバーとの信頼関係の基盤となる。

凡事徹底を実現する「型」の大切さ

組織の出力を高める上で、凡事徹底を実現するためのしくみを担保することも重要だ。

プロセス設計やフォーマットにこだわり、ベストプラクティスを定義して「型」に落とし込み、組織全体の認識を可及的に揃える。
「型」の設計においては、ユーザー視点を意識し、メンバーにとっての理解しやすさや、使いやすさを意識する。

優れた「型」を組織に浸透させることは、必ず組織を強くする。

不確実なものを信じる力の大切さ

組織の可能性を信じない人が組織・人事領域で旗を振っても、メンバーからの信頼は得られない。
組織・人事に関わる職責を持つ者にとって、組織の可能性を信じ、その可能性を拓くことにコミットすることは重要な前提となる。

スタートアップのチャレンジは、新規性の高いチャレンジである。
それでもなお、自己変革できると信じ、市場をつくりだせると信じ、社会にインパクトを生み出せると信じられるか。

不確実なものを信じる力は、ある種の特殊スキルであるように思うが、特にスタートアップで組織・人事責任者には欠かせない特性なのではないか。

おわりに

以上、とりとめもない内容になってしまいましたが、組織・人事領域における2023年の気づき事項でした。
2023年は1件も記事を書けていなかったので、1件でも記事を書くことができてよかったです。それでは、よいお年をお迎えください。

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