カミーノ7日目 私のために祈ってくれる人がいる
6月9日：どうしようもなくネガティブな気持ちになり、もう色々嫌になる。けど投げ出したくない。風邪と足首の痛みはすぐには治らないから、仕方ない、しばらく休もう。ログローニョで5日休むことにした。気分は全く晴れないけど、道ゆく人に励まされて泣きながらログローニョに向かう。
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33日間のスペイン巡礼 ”カミーノ” の振り返りnoteです🚶♀️
前回の記事はこちら
思いきって休養することにした
エステーリャから2日分行った先のログローニョ。順調に進んでいたら今日到着する予定の街。大きな街っぽいし、ミカさん、アキコさんも今日到着すると言っていたので、一旦そこまで行き、思いきって5日滞在することに決めた。
そこから先のプランは決めてない。
最後ゴールまで行きたい。 極力歩きたい。
ホテルのおばちゃんにログローニョまでの行き方を尋ねる。タクシー呼べるか？と聞くと、タクシーなんて高いからバスで行くといいよと周辺地図を使ってバス停を教えてくれた。
カミーノの道沿いにあるアルベルゲやホステルには街の地図が割と常備されていて、何かとこの地図を使って教えてくれる。共通規格とかあるのかな。ちょっと気になる。聞くのは大体がバスや電車の駅の場所だけど、地図で街の全体を見ることができるので眺めるの結構好き。
スビリからパンプローナもバスで移動したのですが、主要な街はバスでつながっていることが多く、カミーノの街をバスで移動しようとする場合もそんなに不便さはなさそう。Googleマップで検索してもちゃんとルート出てくるしね。
バス停の場所は街の中心部。あ、昨日ちょっとでも先に進もうとしてこの宿来たけどまた戻るのか笑 だったら昨日と同じ場所に泊まればよかった。
そんなことを思ってホテルチェックアウトしようとしたんだけど、なぜかこの時すごく言い訳をしたくなった。
明らかにカミーノの格好してるのになんでバスに乗るのか。歩かないの？と思われるんじゃないか。
おばちゃんに何も聞かれてないのに、ほんとは歩きたいんだけどさ足痛めたからログローニョまで行くことにしたんだと話す。そしたら、急に涙出てきて泣いてた。
歩けない。悔しい。
”ほんとはこんなはずじゃないんですよ、でも足が痛くてしょうがなくバスに乗るんです。”という、強がりな言い訳をしようとしてたんだけど、ほんとは”今の状況がつらい”と誰かに知って欲しかったんだと思う。
今日は歩けないと言った瞬間から涙ブワ〜って出てきちゃって止まらなかった。
おばちゃんも何も聞いてないのに突然泣かれてびびったと思うけど、さすがカミーノの道中にあるホテル。
「大丈夫、大丈夫、それが普通だから。今日歩けないけど明日歩けばいい。サンティアゴまで行くんでしょ！痛み止め飲むといいよ。大丈夫！」と励ましてくれ、ブエン・カミーノと送り出してくれた。ここでも「ブエン・カミーノ！」の威力はすごい。
歩き始めて1週間も経たないうちに自分だけがこんな状況になってて悔しくて仕方がないし、悲しい。
歩きたい…歩きたいのに…と言って泣くなんて。自分でもびっくりした。
そんなシンプルな欲求で私は泣く人だったのか。
普段なら泣きたくても泣かないと思う、泣く選択肢ないとも思う。
ここのところ情緒不安定だからね。カミーノにはそれを味わいにきているとはいえ冷静になんで泣いてんのw と思う自分もいる。
それはさておき、足の痛みに痛み止めを飲むといいというアドバイスは新鮮だった。根本的な治療じゃないからその発想がなかったわ。もし今から痛み止め飲み続けたら足は治らないし、薬は効かなりそうだしゴールまで余計大変そうだけどw 最後数日とかならアリかもね。
このあとも足が痛いと話すと、痛み止め飲んでる？と聞かれることが何回かあったから薬飲むのは一般的なのかもしれない。でもそれ飲んでも治んないよね？
バス停に向かう
スペインまで来て「歩きたい」と言いながら泣くなんて思わなかった。
とにかく普通に歩きたい。
他の人たちの当たり前に先に進んでいく姿しか見えないから、同じように怪我してリタイアする人もいるだろうけど、自分だけがこんなふうに歩けないんだと思ってすごく羨ましかった。みんな先に行っちゃうし、置いていかれる。やだ！！
咳が全然治らないのは体の問題というよりストレス的なものなんじゃないか。だって、薬飲んでしっかり休んで絶対風邪は治ってるんだよ。でもどうしても咳だけが治らない。そんなになるのはストレスしかないでしょ。
だったらもうお酒飲んでも良くない？
なんか嫌なことがあるから咳が出続けてる気がする。なんなんだろうこの咳は。
ログローニョ着いたら誰かに会おうかな。誰かと話すの大事だ。
ここ数日1人で黙々、悶々と歩いていたので、話して発散するとかできずに視野が狭くなっている。
ここで一回気持ちを切り替えたい。800km歩ききろうというストイックな気持ちじゃなく純粋にスペイン旅行を楽しむ気持ちにしてみたい。
てか、まじで泣くほどってなんなんw
面白すぎるでしょ。
どんなストイックな旅路だよ。そんな厳しい道じゃないはずなんだけど笑
そんな感じでバス停につきました。13:35のバスに乗りたいが、チケット売り場はお昼休みでしまっている。13:15に再開するらしい。
バスの時間って定刻通りなのか、チケット当日でも買えるのか、海外だからそんな心配もしつつあと1時間弱あるからお昼食べるか。
バス停のすぐ裏にあるカフェでキノコオムレツサンドイッチを頼む。
美味しかった。
素敵なご婦人との出会い
無事にチケットを買いバスを待っていると巡礼者が3人いて、次のロスアルコスに向かうと言っていた。理由までは聞けなかったけど私みたいに悲壮感漂ってないからもうちょっと軽いノリだとは思う。
話をしていると、写真のカナダのご婦人がカミーノ歩いてるの？と話しかけてきた。英語半分くらいしか聞き取れなかったけど、アルゲルゲでボランティアをしているみたい。
81歳でアルベルゲのボランティアができてることをとても素晴らしいと話す。余暇をアルベルゲのボランティアに使うというのは心が豊かだなあ。
ほんとは歩きたいんだけど、足が痛いからバスに乗ると話したら、また涙腺崩壊した。 本当に歩きたいんだなぁ私。
彼女が「大丈夫、サンティアゴまであなたは行ける。大丈夫だから。」と手を握ってくれた。
「あなたはなんのためにカミーノ歩くの？どんな信念を持っているの？」
”ありのままの自分で歩く”と答えると
「それを持ってるなら大丈夫、サンティアゴに行けるわよ！あなたの名前は？」と聞くと、私に祈らせて✨と、私の名前を唱えてその場で神に祈ってくれた。
「私が最後まで歩けますように。神のご加護を。」
人のために祈るってとてつもなく美しい。
初めて会った私に祈りを捧げてくれている。そんなことがあるんだね。すごく嬉しかった。ありがとうと言いながら、自然とハグさせてもらった。
目がキラキラしててすごく素敵な方。
バスが出発するまでずっと話していて、祈ってるからねとお別れ。
カミーノ歩き始めるまでそんなストイックに捉えてなかったのになんでそんなに歩きたくなってしまったのか。おおよそ、人と同じにできない自分はダメだとか、そんなことを思っていたんだと思う。
ログローニョに到着
私の気持ちとは裏腹に晴れ。
5日間休むんだから楽しもう。カミーノなんて忘れるほどに！
金曜日だからかお昼からカフェやレストランが賑わっていた。
でも普通の金曜って感じじゃない。街に旗が飾られて明らかに人手が多い。そんなに人気の観光地なのか。
聞くと、サン・ベルナベ祭りというログローニョの守護聖人を祝う年に一度のお祭りが開催されているとのこと。
お祭り！！楽しそう！！！
いいタイミングに来た！
ミカさん、アキコさんが街に到着したと連絡をもらったので、2人に会いに行き、バルで軽く夕食をつまむ。
誰かと話すと気が楽になる。
案の定、「考えすぎだよ、リラックス〜」と言われる。ですよね〜と自分でも思う。
18時くらいに合流したんだけど、この辺りのお店は早くて19時開店なので開いているお店を探すのに一苦労。なんとか見つけたところで、白ワインとガスパチョ、トルテージャをいただく。
今日の宿：Hotel Murrieta
徐々に感情がオープンになってきた。
ログローニョのお祭りなんだか楽しそう！
@atsumiee カミーノ7日目 ログローニョはお祭り！？ #camino #カミーノ #スペイン巡礼
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今日も一日お疲れ様でした！！
＞＞次回、8日目。偶然にもログローニョはお祭り✨気分転換なるか！？
最後までお読みくださりありがとうございます！
★ありのままの自分でカミーノを歩く🥾マガジンにまとめています
★あつみのプロフィール
新卒から13年働いた大企業を退職して海外ノマド（フリーランス）に。マーケティングコンサルティング、コミュニティマーケティング、翻訳ライティング編集などをしています。
思わず誰かに話したくなる面白い経験が好きで、会社員しながら月イチで海外を決行したり、弾丸で旅に出るのが楽しすぎて旅レポを書くようになりました。会社辞めると決めてからコロナ禍3ヶ月海外は8カ国12都市を巡る。東欧ジョージアで開催された海外移住体験プログラム「ノマドニア」を経て海外ノマドに。スペイン巡礼”カミーノ”33日間の体験をnoteで振り返り中。
Twitter：https://mobile.twitter.com/atsumiee
Instagram：https://www.instagram.com/atsumiee_/
★ありのままの自分でカミーノを歩く👟
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