博士学生女の家の中
私は今ハンガリーのブダペストにある大学で博士課程に在籍しているのですが、諸々ハンガリーの政治情勢などの都合で、おそらく来年にはウィーンに移転しているとような気がするので、ふと今住んでいる部屋にいるのは今年の夏までかもしれないと思いました。
記録というほどでもないですが、ささやかな生活風景を残しておくのも悪くないかなという気持ちで書いてみたいと思います。普段写真もあんまり載せないので、たまには。
ブダペスト市内のどこか古い建物の二階(日本式だと三階)に我が家はあります。ちなみに建物は19世紀に建てられたものだとか…。バルコニーはお隣さんと共有で、一番奥が私の部屋。
玄関前の風景。天気が良く、気温がほどほどであれば日光浴が楽しいです。しかし残念ながら冬は0度を下回るほど寒く、夏は乾燥していますが日本ぐらい暑いので、あまりここにいることはありません。タバコを吸う人にはいい場所かも。
玄関入ってすぐ右がトイレで、目の前が早速キッチンです。ズッキーニが大きいですね。大家さんがIKEA好きなので、部屋の中のほぼ全ての家具がIKEAでなんとなく北欧チックなような可愛らしいお部屋です。キッチンの奥の右手に見える緑の扉は浴室です。
個人的にはIHあまり好きではないのですが、ヨーロッパはIHが多いみたいですね…(イタリアはガスらしいですけど)。あとオーブンはどの家庭も必須ですね。最近はずっと使ってなかったネスプレッソを使ってコーヒーを淹れています。
浴室開けると右が手洗い場と鏡です。歯磨き粉はこっちの製品の味が嫌いで日本からいつも持って帰ってきてます。
シャワールームです。バスタブがなくて残念なのと勢いよくシャワーを使うと外への水漏れが激しいです。タイルは可愛い。
キッチンと浴室をすぎるとリビングルーム兼寝室です。ベッド(ダブル)は左隣にあります。右隣にはソファーベッドみたいなのがあるので、誰か一人泊めれます。ヨーロッパだとよくあるスタジオルームというやつらしく、にわか信じ難いのですが、この部屋だけで25平米あるらしいんですよね…(今までそんな広い家に日本では住んだことがなかった)。天井もものすごく高くて、日本だったら二階分ぐらい作れそうな気さえします。
奥には家族の写真とか置いてみました。ここも日当たりが良い。
部屋の一部分をギャラリーチックにしようと試みましたが物が多くて、オシャレ感の演出はなかなか難しいと思いました。野菜の写真は去年のたかはしよしこカレンダーを分解してはりました。
と、だいたいこんな感じのお部屋でした。どこに博士学生要素があるのか?というほど勉強のものを置いてないのですが、基本的に家で作業しないのと、したとしても全てパソコンの中にものが入ってるので…ということにしておきましょう。
確かこの部屋は七月末までの契約だったので、八月は日本に帰るとして、そのあとはどうしようかなぁと悩み中です。最初はできる限りここに住み続けて、というのも考えていたのですが、そもそもそれが可能かもわからないし、あとは二年に一度やってくる引っ越し病がここでも発症気味で、節約のために寮に移ってもいいのかなぁという気もしてきました。
狭いところにずっと住み続けると精神が病むのであまり好きではないのですが、経験上一年未満であれば特に問題ない(ギリギリ我慢できる)し、他人がいるストレスを適度に味わっておいた方がいいような気もするし、あとは何と言っても金銭面(今払ってる家賃の半分ほどでよくなる)。
まだ先だし、と思いつつ夏までもうあと三ヶ月ほどなんだなぁと思うと早めに計画しておいた方がいいような気もしました。しかしながら改めてなんて素敵な部屋なんだ。私はこの部屋に出会えて、大家さんに出会えて、最初の博士課程の二年をここで過ごせたことが本当に幸せです。
来週、母と母の妹が二人で初めてのヨーロッパ(おばさんに限ってはなんと初ヨーロッパ!)旅行ということで我が家に泊まりにくるのですが、それも楽しみ。確かに家賃は高いかったけど(というかスタジオルームなので特にぼったくられてる訳ではないのですが)、これまでに合計で十人ぐらいのゲストを迎えて宿を提供できたのはよかったかなと思います。
さてさて、あと残り少しのここの生活も大切にしたいですね。