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「左利き」から「両手利き」になったわたしが思うこと

生まれつき、左利きだった。

小学校1年生の国語の授業でのこと。
8マスのノートに左手でひらがなの練習をしていた。
担任の先生(女)がクラス全員の前でこういったのだ。

「あつこさん、なんで左手で書いているの。右にしましょう」
その言われた瞬間だけはっきりと覚えている。

こわがりな私は、左手で書くのは悪いことなんだと思い込んだ。 

先生はとてもきれいに黒板に字を書いた。
漢字の「とめ」や「はらい」を教える時に
左利きだと教えにくかったのが理由だったらしい。

今の時代だったら、
担任の先生がそんなことを言うなんて信じられないのだが。

この小さな事件をきっかけに
私はできるだけ右手を使うようになった。

その結果どうなったか。

右手・・・お箸、はさみ、テニスラケット、鉛筆、マウス、果物の皮を剥く

左手・・・包丁、フォーク、定規で線を引く、雑巾を絞る、ピーラー、フライ返し、お玉、マッチ、歯ブラシ、顔そりカミソリ

右手と左手を使い分ける両手利きになった。

幼い頃の私基準で、
・日常よくやること(字を書くこと)
・左利き用の製品が必要なもの(はさみやテニスラケット)

が右手、それ以外が左手となっていった。

ーーーーーー

note友達のしゃんぴいさんが両手利きであることを知った。

そう、右利きになおす理由は何なのか。
小学校の先生はたぶん、漢字の書き方だった。
親の立場ならば、右利き社会にうまく溶け込むため・・・だろう。

左利きで困ったことはたくさんある。

・ダイニングキッチンの設計が右利き用になっている。野菜を切ってもガス台の方向に切れていく。右利きならば切ったお野菜をすぐシンクで洗える。

・自動改札でタッチするのが逆なので手を大きく伸ばす。

・おたま( レードル)。片方がとがったタイプのおたまだとすくってもお椀に注ぐことができない。

・定規の目盛りが右手仕様。左手で線を引いてみるとわかる。5㎝の線を引く時「0から5」と目盛りを見るのではなく「5から0」と見ている(慣れれば平気なのだが小さいころは戸惑った)

・雑巾を絞る方向が逆なので、他人の絞り直しが簡単にできない(中学生の掃除時間)

●瞬間的に右と左を判別できない。これは左利きを両手利きになおしたことと関係がありそうだ。
多分右利きの人に比べて1秒ぐらい遅い。車の運転は意識してやっているので大丈夫。
ーーーーーー

子供が左利きだったら、絶対に矯正しないと思っていた。
なぜ、左利きが矯正されるのか、自分が納得していなかったからだ。

理由が分からず、それでも直していく日々はやっぱり重かった。
そう、心に重かった。

娘のはるちゃんの同級生に、左手でお習字を書く子がいた。
しかも上手で入賞していた。 
左だって大丈夫なんだと感心した。
そのまま、うまく利用していくのが一番だ。


まだまだ右利き社会だけど。
左利き用のハサミも「書いてすぐ乾くボールペン」も手に入りやすくなった。

左利きを個性として
もっといろいろな工夫が重ねられることを願っている。

そうそう、左利きで良かったこともある。

洋食でナイフとフォークを使う時、
左手のフォークでそのままお肉が食べられる
(理科系オットは、右手に持ち替えている)
ふふっ、ひそかな優越感。

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