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復職審査会のこと(うつ病からの復職)

こんにちは!うつ病会社員のあつきです。
3度の休職と復職を経験した会社員が、
「うつ病と共に働く」「うつ病と共に生きる」をテーマに投稿しています。

新年度が近づいてきました。
人の入れ替わりの時期です。
そして、たくさんの人が復職していく時期でもあります。

今回は復職前に多くの企業で実施される「復職審査会」についてお話しします。僕は2回復職審査会を受けたことがありますが、多くの人にとっては初めてのはず。どんな感じなのか?どんな準備が必要か?など分からないことだらけだと思います。

今回は初めての復職審査会の人に向けて書きます。記事の後半では復職審査会で絶対にやってほしいことも説明します。これは復職成功の可否に大きく関わるところなのでぜひお読みください。


復職審査会とは

復職審査会とは会社が復職希望者の復職可否を判断する会で、休職者が復職する際に多くの会社で実施されます。(呼び方は会社によって違います。復職面談、復職検討会、…etc)

会社が復職希望者に対して働ける状態であるかを確認します。復職時のトラブルを避けるため、多くの企業が実施しています。(過去に復職者が自殺してしまい、復職を許可した会社が責任を問われる裁判があったようです。)

復職審査会はオンラインではなく、会社に実際に出向き対面で行われることが多いです。主な理由としては、復職希望者が通勤できる状態であるかを確認するためです。

参加者は

  • 産業医

  • 保健師

  • 人事部

  • 上司(係長、課長、部長)

が多いようです。面接試験のようなイメージです。

復職審査会の流れ

  1. 診断書の確認。主治医が復職許可を出していることを確認します。

  2. 回復度合いの確認。復職希望者の状態を把握するため、会社側が質問を通して確認します。今の病気の状態、今どんな生活を送っているか、今働ける状態であるかが主な確認事項です。

  3. 休職した経緯の確認。会社側から休職した経緯の説明が求められます。

  4. 病気になった原因と対策の確認。会社側から原因と対策の説明が求められます。ここできちんと回答をできず、復職許可を出してもらえない人が多いようです。

  5. 配慮してほしいことの確認。会社側から復職希望者に「何か配慮してほしいことはあるか?」と最後に確認があります。僕はこのパートが一番大事だと考えています。後ほど説明します。

  6. 今後の日程の確認。会社側が復職OKと判断した場合、復職までの日程を決めていきます。大体、復職審査会が実施された次月から復職が多いです。

細かい内容は企業によって違いますが、大枠は一緒だと思います。

会社側が確認したいこと

会社側からの質問に対して、自分の口で説明できることが大事です。会社側は復職希望者の受け答えから復職可否の判断を下します。

会社側にとって確認したいのは
「復職後、継続して働けるか?」
「病気前と同じように働けるか?」です。

初めての復職審査会はめちゃくちゃ緊張すると思いますが、病気からきちんと回復しており、復職に向けてしっかり準備をしてきた人であれば、そこまで難しいものではありません。復職審査会に向けて特別な準備をする必要は全くありません。復職審査会ではなく復職の準備が大切です。

復職に向けて必要な準備は、下記を参考にどうぞ。

復職審査会で絶対にやってほしいこと

それは会社に配慮してほしいことを伝えるです。別の言葉で言い換えると、会社と労働環境を交渉するです。復職審査会は復職希望者にとっては、会社と労働環境を交渉する時間でもあります。復職希望者にとって、復職後継続して働けるかに関わる最も重要な時間です。ここでハッキリ伝えないと会社からサポートを受けられないと思った方がいいです。

会社に交渉すべきことを箇条書きします。

  • 上司・チーム・部署を変えてもらう(休職の原因がここにあるなら絶対に)

  • 勤務日数・時間を減らす(慣らし出勤、時短勤務)

  • 残業はなしに

  • 業務内容・業務量 などなど

ポイントは「可能な限り負担を減らす」です。復職直後はこれまでに感じたことがないくらい大きなストレスを感じます。多くの人がここで離脱します(再休職します)。ここの負担をなるべく小さくしておきたいです。会社側に遠慮している場合ではありません。

ちなみに僕は

  • 時短勤務から(2時間マイナスから始めました)

  • 残業はしない

  • はじめは有給をたくさん取る

  • はじめは業務は一つずつ

  • はじめは負担に感じる業務はやらない(ある業務はやりたくないと伝えました)

  • はじめは少人数の業務から

  • はじめは発言を求められる会議は参加しない

え、こんなにも?と思ったと思いますが、これぐらい要求してOKです。むしろ会社側としてはどんな配慮をしていいのか具体的に言ってもらえた方が助かります。病気に関する知識を持っていない人が大半なので、上司としても配慮事項が明確であれば対応しやすいです。

配慮してもらうために

配慮してもらうための工夫をお伝えします。

  • 主治医に頼んで、診断書に交渉内容を書いてもらう。例:部署移動しないと復職を許可しない

  • 「主治医の指示です」と伝える

  • 事前に産業医、人事部にメールで交渉内容を伝えておく。事前に送っておくと会社側が検討をしてきてくれます。また審査会で言わずに終わってしまうのを防げます。

注意

今回の記事を読んで勘違いしないでほしいですが、これは復職直後の配慮です。(あえて「はじめは」と言う言葉をつけました。)永遠に配慮してくださいと会社にお願いするものではありません。

会社はボランティア団体ではありません。周り人と同じように成果を出せないのであれば、会社としては必要はありません。滑り出しは補助してもらいますが、徐々に補助なしで仕事ができるようにならないといけないことは覚えておいてください。そして配慮を受けられるのは当たり前ではありません。会社への感謝は忘れないでいたいです。

実際に受けた感想

  • 久しぶりに会社に行き、知り合いに会わないかドキドキした。またずっと休んでいた自分はセキュリティゲートを通れるのか?など無駄な心配をしていましたが、心配していたことは一つも起きませんでした笑

  • 怖い圧迫面接をイメージして行きましたが、産業医・人事部は優しく予想外にあっさり終わりました。会社側からすれば僕が復帰しようが復帰しまいがどっちでもよかったのだろうなと今思いました。復帰しなくても回っていたわけですから。

  • 「主治医の指示です」は強力なカードでした。会社側としては医者の指示に従わず復職者が自殺でもしてしまえば責任を問われかねません。それは避けたいのだと思います。

  • しっかり復職に向けて準備していればなんて事のないもの。復職失敗時の審査会では「こう質問がきたらこう回答しよう」なんていう回答集を準備していました。それに対し今の復職前の審査会では配慮してほしい事の整理だけして臨みました。復職の準備をしっかりしていれば、審査会は何も問題ありません。

おわり

初めての復職審査会で緊張している方は多いと思いますが、復職に向けてしっかり準備していれば大丈夫です。ただし「労働環境の交渉(配慮しててほしいことを伝える)」は必ずやってくださいね。これが復職に成功するかの鍵を握ります。

今日はここまで!
ありがとうございました。

復職に向けた準備は下記にまとめていますのでご覧ください。


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