「夫婦だけの会話」の重要性が身に沁みた夜。
(まずいな……。このままだと家に帰るのが20時になりそうだ)
灰色の壁に覆われた会議室で行われたミーティングは終わる兆しが見えず、予定終了時刻を1時間も過ぎていた。
急いで妻にLINEをする。
「ごめん!会議が長引いて家に帰るのが20時ごろになりそう」
ぼくが家に着いたのは、19:45だった。ただいまと家に入ると長男が飛びついて出迎えてくれ、その向こうで妻が疲れ切った顔をしているのが見えた。
その日は子どもの習い事があったため、ぼくの帰りが遅いと、妻が習い事の送迎、三男の保育園の送り迎え、長男次男の宿題のチェック、夕飯の準備をしなければならなかったのです。
ただ、問題は家庭内のタスクの多さではなく、妻の話を十分に聴くことができなかったことでした。
昨夜は、「子どもを挟まない夫婦だけの会話」の重要性をしみじみと感じた夜でした。
◇
習い事の送迎時に車がたくさんいて通りづらかったこと。
明日の朝ごはん作りの分担について。
そんなことを寝る前に寝室で妻と話していると、同じ部屋で寝ている子どもたちが会話に割り込んできたのです。
ぼくらの家ではよく起こるのですが、ぼくと妻が会話をしていると、8歳の長男次男が会話にカットインしてくるので、ぼくらが二人だけで会話をすることが難しいんです。
「なになに?それどういうこと?」
突然会話に割り込まれ、ぼくらの会話はストップし、何を話したかったのかすら忘れてしまうほどです。
もちろん、子どもとの会話が大切なことはわかっているのですが、夫婦の会話がままならないことも問題です。
それに、4歳の三男は、ぼくと妻が仲良く話していると嫉妬をするのか、必ずぼくら二人の間に体をねじ込ませてきて、「カンチョー!」と言いながら恐ろしい攻撃をぼくらの臀部に仕掛けてくるんです。
まったくと言っていいほど会話ができないんです。二人だけでは。
以前は子どもたちと親の寝室は分けていたのですが、今は一緒になっているので、寝ながら妻とゆっくり話すこともできません。
昨夜は、子どもに邪魔(長男次男が会話にカットイン、三男がぼくらの間に物理的にカットイン)され、妻はその日あったことを話すことができず、ストレスマックスで、結局、彼女だけ別の部屋で寝ることになりました。
妻はぼくの帰りが遅かったことに怒っていたのではなく、ぼくらが二人だけの会話ができなかったことが辛かったんです。
なぜ、夫婦二人だけの会話が重要なのか?
ワシントン大学心理学部 名誉教授であるジョン・ゴットマンの研究では、夫婦間コミュニケーションと離婚には因果関係があるとされています。
夫婦が家庭内の重大な課題、例えば経済問題や育児に関して、話し合うことをせず、協力して解決策を見つけようとしない場合、離婚に至る可能性が高まるそうです。
では、実際のぼくらにとって、夫婦の会話が大切だと感じる理由は何か?
いくつか挙げてみますね。
ぼくらが険悪になる時にはパターンがあり、お互いの感情や思考を共有できておらず、自分の感情だけで話をするときや、精神と肉体の疲労が取れていない時です。
このパターンがなぜ起こるのかというと、先ほど挙げたことができていないからなんです。
お互いに感じていることを伝え合えていなかったり、スキンシップが足りなかったり、解決策を話し合えていなかったり。
最近はリモートワークが減り、通勤時間が増えたため、より会話が減少しやすい環境になってしまったんですよね。
昨夜は、妻が自分が抱えている感情をぼくに伝えることができなかったために、気持ちを落ち着かせることができなかったんです。
分かってもらえた、受け止めてもらえたという安心感を十分に感じることができなかったんです。
「夫婦の会話」より、目の前の仕事や家事育児への対処に追われがちですが、ぼくらの生活を支えているのが「夫婦の会話」だと思うのです。
これが一番の土台になっている部分なので、いかにして「夫婦の会話」を作っていくか、もうちょっと工夫をしていこうと思っています。
具体的には朝と夜の時間の使い方の工夫です。
◇
妻が5時半から6時まで朝ごはんを作り、ぼくがその間ランニングと筋トレをしていますが、ぼくのトレーニング時間を早めて、妻と一緒にご飯を作ったり、子どもたちより先に二人だけでご飯を食べるなどはできそうです。
夜寝る前の会話もかなり重要なので、また子どもたちと大人の寝室を分けるか、子どもたちの夕飯が終わり、彼らがテレビでも見ている隙に会話をするなどもできるかなと思います。
すぐにうまくはいかないけど、何度も微調整を繰り返しながら、妻との会話時間の捻出を意識してみようと思います。
おそらく、しつこくチューニングをし続けることが大切なんだろうなと感じています。
うまくいったこと、いかなかったことを、またnoteで共有しますね。
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