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妻の「何もしないでいい」を間に受けてはいけない。

「妻が『何もしないでいい』と言うから何もしないでいたら、えらい怒られたんです」

そんな話をある男性からお聞きしました。

妻が大変そうだから今までやってこなかった家事育児をしようとしたら、妻から拒否された。

顔も合わせたくないようだったから、家の中でも妻と顔を合わす時間を減らした。

数ヶ月経ち、やはり家事育児をしようとしたら、「今まで何もしなかったくせに、今さら何しようとしてるの」と、妻は怒りと悲しみで涙を流した。

妻から「何もしないでいい」と言われ、戸惑った経験のある男性は多いと思います。

この場合、いったいどうすればいいんでしょうか?

色々な方のお話を聞きましたが、間に受けずに、自分たちにとってのベストな関わりを探るのがいい気がしています。

妻が言いたいことを言ったつもりになっているけど、実は何も言っていなかったということはありませんか。

(家事育児をして欲しい)と妻は思いつつ、夫に伝えられていない。

おそらく本人としてはやって欲しいことはあるのだけど、直接言葉にできないんだと思います。

それにやって欲しくないこともあり、それを説明したり、家事の手順を教えることが面倒なのだという女性もいます。

だったら自分がやった方が早い。だけど、本当は助けて欲しい。

私の心を読んで、私の思った通りに動いて欲しい。

だけど、現実の夫は「私の思った通り」には動いてくれない。

だから、「何もしないでいい」と言ってしまう。

色々と思うところはあるのに、それらすべてをすっ飛ばして「何もしないでいい」と言う。

なぜ、妻は本当に思っていることを言葉にしてくれないのでしょうか?

それは恐怖が原因です。

本当はこうして欲しい。こんな夫になって欲しい。

夫への望みはたくさんある。だけど、それを言葉にできない。

なぜか?

傷つくのが怖いんです。

夫から頭ごなしに拒否されたらどうしよう。自分勝手だと思われたらどうしよう。

なぜ、怖いのか?

二人の距離が近いからです。

どうでもいい人から何を言われても対して気にはならないけど、夫だからこそ気になってしまう。

夫だからこそ傷ついてしまう。

それは、二人の心理的な距離がとても近く、お互いに対する期待や願望があるからです。

「自分にとって大切な存在であるべき人」

そういう思いが無意識下にあるために、誰よりも強い傷を夫は妻に与えることができるんです。

この世の誰よりも、夫は妻を傷つけることができる。

この世の誰よりも、妻は夫を傷つけることができる。

だけど、二人ともそんな自覚を持っていませんよね?

自覚がないからこそ、簡単に傷つけてしまい、なぜ自分が傷つくのかもわからないんです。

言う方はいつだって怖いんです。

自分の心を簡単に壊せる人が目の前にいるんです。

どうしたって構えてしまいますよね。

素直な望みを口にすることは、ぼくらが思うよりも簡単なことじゃないんです。

口にできないから、心の中で夫への願望は渦を巻き続け、そのせいで「言ったつもり」になっていたり、「察して欲しい」と願うようになります。

察して欲しいと思うのは、怖いからなんです。

自分が傷つくのが怖いからなんです。

では、自分の思いを伝えず、言ったつもりになっており、察して欲しいと願っている妻にどう接したらいいのでしょうか?

うまくいっているケースとしては、「相手が嫌がらないポイントを探し、そのボタンを押し続ける」というものがあります。

「何もしないでいい」と言っても、何かしらやって欲しいことは確実に存在します。

心を開いてくれない妻との距離感をうまく取っている方は、日々の自分の行動の中で妻が「あ、これは助かるな」と感じるポイントを探すのが上手です。

妻から否定されることが多い中で、(どうも、これは嬉しいようだな)というポイントを探すんです。

子どもの送り迎え、朝ご飯作り、洗濯、掃除、皿洗い、風呂掃除などなど。

日常の家事育児を色々試す中で、妻の反応がいいものがきっとあるはずです。

そのボタンを押し続けるんです。

ただ掃除をすればいい。ただ洗濯をすればいい。ではなく、あなたの妻にとっての「助けて欲しい」ポイントを探るんです。

途中で嫌になることもあると思うんです。

余計なことしないでとか、今さら何しているのと言われることもあるかもしれない。

だけど、子どもがいる家族を一人で回すことは簡単じゃないんです。

必ずそのポイントは存在します。

妻がワンオペ筋を鍛え上げ、(この人、いてもいなくてもいいな)を思われる前に、そのボタンを探し出すんです。

これはその人それぞれ異なるので、どんなにネット記事や本を読んでも書いていません。

妻と向き合わないと現れないボタンです。

そんなのわからないと思うかもしれませんが、それは心が折れてポイントを探し続ける勇気を持てなくなっているからです。

大切な存在から否定され続けるのは苦行ですから、心が折れてしまうのも仕方ありません。

それを防ぐために相談できる人をたくさん持った方がいいです。

会社の先輩、同僚、学生時代の友人。

夫婦関係はなかなか相談しにくいテーマですが、一人でも多く相談できる人を持っていると、多角的な視点で現状を俯瞰でき、気持ちを落ち着かせることができます。

有効なアドバイスがもらえることより、精神を安定させる効果の方が大きいです。

妻が「何もしないでいい」と言う時、察して欲しいと言う時、それは夫から傷つけられることを恐れている時である。

妻のボタンを探し、押し続けること。

それによって少しは変わるんじゃないかなと、色々な方とお話をして感じています。

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