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犯人なんてどこにもいない。

夫婦喧嘩になると受け言葉に買い言葉で感情がヒートアップしますよね。

昨日の記事ではその熱を覚ますためのヒント「妻の気持ちをあぶり出す」について書きました。

今回は、「あぶり出された妻の感情に納得がいかないとき」の対処法について書きます。

価値観のすれ違いってやつですね。永遠の課題なんて言われますよね。

でも、これ意外な方法で解決します。

感情は漂わせず、つかまえる。

夫婦問題のもっとも根本的な課題は「素直なコミュニケーションができないこと」です。

相手の言葉や行動にイラッとして冷静になれない。ついあれこれ言いたくなる。もしくは我慢しなきゃと思ってムリをする。そのムリはストレスとなりどこかで爆発する。

こんなことを書いているぼくだって、ついイラッとしてしまう瞬間はあります。

では、妻の言動にイラついてしまうのはなぜでしょう?

妻の言葉が傷つくものであった場合、その言葉が何度も頭の中を駆け巡りませんか?

タンポポの綿毛を吹くとパァーッと幾千もの綿毛が飛び散りますよね。

妻からの相容れない意見というのは、顔のまわりにいつまでもまとわりつく綿毛のようなものです。

本来ならば愛にあふれたものであるべき妻の言葉が、自分の心を曇らせるうっとおしいものに思えてくる。

私はこれが正しいと思ってる。あなたは間違ってる。間違っているあなたが悪い。あなたが自分の行動を改めるべきだ。私は何も悪くない。

顔のまわりにまとわりつく妻の言葉は心の中で増幅し、イライラは倍増し、ときには憎しみすら生まれるかもしれない。

なぜなのか?

それは妻の感情を「形あるもの」としてつかまえていないからです。

感情というのは留めておかないと心のなかを縦横無尽にかけめぐり、体を突き破るかのように膨れ上がっていきます。

綿毛をつかまえるんです。

そのためのアクションが「書き記す」ことです。

紙に書き出すことで真の課題が見えてくる

ノートを開き、妻の言ったことを書き記す。すると、余計な感情は止まり、単なる事実だけが残ります。

次になぜ妻がそう言ったのか、背景にある原因を書き出します。

例えば、妻が完全母乳の育児にこだわっているとします。だから、ミルク育児をすすめた夫を責めた。

なぜ、妻は完全母乳にこだわっているのか?

単に自分がそう育ったから?ミルクは危険というネット記事を読んだから?それとも、ミルクを子供に与えることで、自分が不完全な母親であるかのように感じられるから?

これらが原因を助長させる条件です。ここまで考えると、妻が夫を責める原因は夫自身にあるわけではないことがわかるはず。

もし、あなたの妻がミルク育児は「不完全であり、愛情不足な母親の象徴」であると考えており、ミルク育児に対して罪悪感を感じているならば、その思考を生み出している環境に原因があるわけです。

そこまで考えると妻を責める必要はなくなりますよね。

でも、その環境が簡単に消えることはないですよね。企業は人の罪悪感、劣等感、恥、自尊心をあやつることで売り上げを立てていますから。

人心を無視したマーケティングを変えることはできない。だけど、あなたの妻の心にこびりつくそれらの感情(特に罪悪感や恥)をそそぎ落とすことはできるはず。

君は不完全な母親なんかじゃない。一生懸命、子供を育てている。その愛は何にも変えがたいものだ。ただ、ぼくは君の体が心配なんだ。ムリをしすぎて体調を崩せば、君のその愛を子供に注ぐことはできない。君は十分頑張っている。子供のためにも君には元気でいて欲しいんだ。

あなたからの言葉だけが、妻の心を縛り付ける罪悪感や恥を削り取れるはず。

もしくは、2人でノートを開き、自分たちに起こっている課題を書き出し、それがなぜ起こっているのか書き出してみてもいいです。

初めは表面的な原因(あんたが悪い)しかでてこないですが、なぜ?を何度も繰り返すことで本当の原因と、その原因を助長する条件が見えてくるはず。

そうしたら、その原因と条件をつぶしていくんです。

相手を責めず「原因と条件」をつぶす

「悪いのは私ではない」と妻が感じられれば、話し合いはしやすくなるはずです。

人は責められたと感じると、反射的に闘うか逃げるかの二択を取るようにできています。だから、「犯人はあなたではない」とまず伝えるんです。

そのあとに真の原因と条件を深掘りすることで、「夫も犯人ではない」ということに気がつけるはず。

育った文化的な違い、影響を受けた人の違い、何を大切と感じるかの違い。紙に書き出すことで、お互いを睨み合うのではなくノートを見つめることで、それらの違いを冷静に受け止められるようになります。

なぜ?なぜ?なぜ?と深く掘っていくことがポイントです。それから掘る最中には相手を責めないことも。

そして、掘り進めた見つけた原因と条件を潰すという共同作業のなかで2人のチーム力は上がっていくはずです。

ぼくらは本気でこの作業をするときは夫婦会議ノートを使っています。

家事や育児など、細かなタスクの洗い出しには世帯経営ノートを使っています。

ポイントは、

1.何が起こったのか?
2.なぜ起こったのか?
3.真の原因はなにか?
4.その原因を助長させる条件とはなにか?
5.原因と条件をどう潰すか?

この5つの手順に沿うことかなと思います。

海外に暮らしていてこれらのツールが手に入らない場合は普通のノートでも大丈夫です。この5つの手順に沿って話を進めてみてください。

顔のまわりにまとわりついて離れない妻の言葉が、フッと消えてなくなるはずです。

少しでも参考になれば幸いです。

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