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ダンラップはアマ優勝だけでなく、厳しいがこの記録も狙える。

 ザ・アメリカンエクスプレス第3ラウンドを終了し、アラバマ大2年のアマチュア、ニック・ダンラップが27アンダーで2位サム・バーンズに3打差をつけ単独首位に立ちました。
 フィル・ミケルソンの91年ノーザンテレコムオープン以来33年ぶりのアマチュア優勝にも期待がかかりますが、この他にも記録がかかっているものがあります。


1.PGAツアー最多アンダーパー記録

 2022年のセントリー・トーナメントオブ・チャンピオンズ(現 ザ・セントリー)でキャメロン・スミスが34アンダーで優勝したのがPGAツアー最多アンダー記録となります。

 現在ダンラップは27アンダー。あと8つ伸ばせば2年ぶりにPGAツアー記録を更新します。

2.PGAツアー大会最少ストローク

 キャメロン・スミスの最多アンダーパー記録が、1試合4ラウンドにおける最少ストロークだと考える方もいるかと思いますが、会場となったカパルア・プランテーションコースはPar73であるため、トータルストロークでは258ストロークでした。
 PGAツアーにおいて、1試合における最少ストロークは2017年、ジャスティン・トーマスがソニーオープン・イン・ハワイで記録した253ストロークが最少です。
 会場はワイアラエカントリークラブ(Par70)で、27アンダーでの優勝でした。
 これまではトミー・アーマーⅢの254ストローク(2003年、テキサスオープン)が最少でした。

 しかし昨年のRSMクラシックで、ルドビック・オーベアが4日間253ストロークでツアー初優勝を挙げ、トーマスが持つ1試合における最少ストローク記録に並びました。
 会場はシーアイランドゴルフクラブ、シーサイドコースとプランテーションコースの2つで、シーサイドコースがPar70、プランテーションコースがPar72です。
 現在はこの記録を、2人が保持しています。

 ダンラップは3ラウンドを終了し189ストローク。最終日63ストローク以内ならこの記録を更新できます。

3.本大会は特殊な大会

 さてザ・アメリカンエクスプレスは、パームスプリングスにある3コースを使用して開催されています。
・ ピートダイスタジアムコース(ホスト)
・ ニクラウストーナメントコース
・ ラキンタカントリークラブ
 3コースともPar72のコースセッティングで、3日間違うコースを回り、最終日ピートダイスタジアムコースで優勝を争います。
 また3日間はアマチュアと同伴ということもあり、少し易しい状況にもなっています。
 過去3日間の平均スコアは、以下の通りです。

(@RobBoltonGolf)
・ラキンタカントリークラブ   67.903
・ニクラウストーナメントコース 68.082
・ピートダイスタジアムコース  69.090

 スタジアムコースが他の2コースよりも、1打多いという結果です。

4.更新は厳しいとはいえ

 さて最終日は、3コース中一番の難度であるピートダイスタジアムコースでラウンドします。プロのみの競技になりますので、カップの位置はシビアな所に切られます。
 大会期間中で最も厳しい状況にはなりますが、コースコンディションが整っているせいか、例年よりは易しい部類に入るでしょう。
 さてダンラップは、最多アンダーパーを更新するには8アンダー64、最少ストロークを更新するには9アンダー63が必要です。
 相当厳しい状況であることは間違いありません。
 加えてラキンタで12アンダー60を出した翌日は、スコアが伸び悩むことが多々あります。
 でも100%不可能だとも言い切れないのが、ダンラップ現在の”勢い”なのではないでしょうか。

5.最新の世界ランクも急上昇

 現在世界ランクのポイントがないダンラップ。ランクも4129位と最下底にいるといっても過言ではありません。
 ただこのザ・アメリカンエクスプレスに優勝すれば、56.49691ポイントがもらえます。
 この値を40で割ったものが、世界ランクのポイントになります。
 そうなると1.41となり、ランクに当てはめると67位までジャンプアップが望め、一気に4000人を抜くということにもなります。

 ダンラップの最終日、楽しみな1日になりました。



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