「日常とデザインを拡げる雑文集」とは? “ムダ時間”の集大成。
いやぁ〜新しいことに挑戦にするって、ドキドキもんですね。車と同じで走り出しが一番燃費かかります。しかし、それはワクワクロードの始まりなのです。
突然ですが、私のメインコンテンツであり、noteをはじめたキッカケでもある、「日常とデザインを拡げる雑文集」について。
最近フォローいただいた、“はじめまして”の方にも向けて。今一度、想いをこめて、やわらかに解説します。つまり、「『雑文集』の雑文」です。
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2013年。私がグラフィックデザインで独立してから2年ほど経った頃。自分のモットー、“日常とデザインを拡げる”を形にするため、視覚効果を使わない「言葉と文章」のみで、「デザイン」を行おうと考えました。
おおもとの発信場所はnoteに引っ越しする前、個人ブログ「本日のアトオシ」でした。(書き始めまでの詳細経緯は、「やりたいことを形にする、出世術。」noteにも書いてあるので、よろしければ!)
「“デザイナー”として生きる、“日々”の出来事」と深く向き合い、気づきや思考を「“くだらなさ”のスパイスを加えつつ言語化」することで、“デザイナーではない人”にやさしく、やわらかくデザインを伝えられるんじゃないか、と感じたのです。
・ “デザイナー”として生きる、“日々”の出来事と気づき
・ “くだらなさ”のスパイスを加えつつ言語化
・ “言葉と文章のみ”のデザイン
……この3点を重ね、生まれたコンテンツが、「日常とデザインを拡げる雑文集」です。
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その一発目が、下記雑文。
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■ 美味しい時間の。 2013年8月16日 より
夏の夜は色々と考える。
我武者羅な状態は、文字通り後先も考えずに進んでいるわけだが、ふとした小休憩。おいてけぼりにした、「自身の後先」とちゃんと向き合う時間を持つ。笹塚駅のエクセルシオールにて。
長居してごめんなさい。
一杯目は美味しい時間の購入。二杯目は美味しい時間の御礼。
おかげで答えが出ました。
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ここからスタートした、「日常とデザインを拡げる雑文集」。当初、1回の発信にあたる文量は、ツイッター文字数の3〜4倍ほど。ツイッターよりも多く、テキストnoteだと、ちょっと物足りないぐらいでしょうか。
週末をのぞき、ほぼ毎日アップしていきました。noteとちがって、誰がどれくらい見ているかもろくにわからず。ただひたすら。
“どうでもよさそうなこと”に対し、あえて向き合い、言葉に起こす。“くだらなさの言語化”は、脳のストレッチになる。ある意味、具現化中心の生活を送っていた、自分のためでもありました。
その時(note移行前の個人ブログにて)、アップしていた雑文をいくつか紹介しましょう。現状、noteでの発信内容とちょいとテイストが異なるかもしれません。
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■ いつでも、新鮮に。 2014年4月17日 より
停滞すれば、純度は落ちる。常に見る対象、見方に変化をつける。いつでも、身も心も新鮮な状態で。
いきなり変化はつかない。今日取り入れたとして、変化があるのは3ヶ月後。だからこそ、毎日、毎日。
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■ ホットパンツを眺める景色。 2014年6月5日 より
気温はもう夏だろって季節。ホットパンツをよく見かけるようになった。
地下鉄を降り、地上への階段。のぼり途中の10段くらい先に、ホットパンツ。ギリギリに攻め込む、ホットパンツ。
下から、Rを描くやわらかライン。右へ左へと揺れるさまに、私の心もフリフリと揺さぶられる。
あのラインよりも、やわらかな孤を描けた時。きっと、遠い青空に翔び立つことができるだろう。
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■ 赤字の位置。星空の彼方。 2014年6月15日 より
もはや、頭のイカれたタイトルである。先ほどいただいた、赤字記入の散らばり具合が星空のように見えた。
人の手が入った赤字ではあるが、原稿・制作・確認を通して反映されるチェックポイントは、関わる人・媒体によって無限の確率を導きだす。
本物の星空が見れないんじゃない。これこそ星空なのだ。ちなみに、「黄熊」で「ぷう」と読むらしいですよ。最近のキラキラネーム。
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■ 打合せのゴール。 2014年12月29日 より
「当日の打ち合わせのゴール」=「先方様と、何を摺り合わせして、何を決定するべきか?」を意識、考えた上、準備を進めましょう。
「今、自分が手を動かしている行為は、何を目的とし、どこへ向かっているか?」常にその本質を考え、動くようしてください。
なんとなく、からは、なんとなくのデザインしか生まれません。本気で向きあい、本気で悩み、考え、動けば、結果は必ず形となります。合間の資料・リサーチも忘れずに。
より良いデザインに、より良い打合せ、より良い資料。ゴールが見えるから、進んでいける。それも、これも、虎視眈々。
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……以上、振り返りの紹介でした! ありがとうございます。よく耐えましたね!
ちなみに、この頃の雑文集を加筆・編集した、「続・日常とデザインを拡げる雑文集」を先週Kindleにて発売したので、興味ある方は、ぜひご覧いただけると嬉しいです。上記みたいな雑文が、「約78,000字」続きます。笑
特別収録として、「続・雑文集」内に、“当たり前の日常”と向きあう大切さを伝える、「そのやり方を学べる漫画(略称:やり漫)」も入ってます。
こんな感じの“リアル&シュールな1コマ漫画”が40作品、いっしょに収録されています! イラストは安井隆人(ヘッダー画像の左)、ディレクション・デザインは私、永井弘人(ヘッダー画像の右)です。
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じつは、「続・雑文集」の前作である、Kindle版「日常とデザインを拡げる雑文集(2015年9月に発売)」が、今年に入って急激に売れ始めました。
読み放題の Kindle Unlimited も換算すると、私が複数出版しているKindle書籍の中で、この「雑文集」が最も読まれています。
3年前に出版した「雑文集」が、なぜ、今になって読まれまくってんだろう? 考えてみました。いったい、何を意味しているのか……ドン!
「世の中が、『適度なくだらなさ』を求めている」。
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本来、出版社から発刊される書籍は、「売れる保証・書店コーナーへの配置」を考え、ガッチリと「売れ線・明確なジャンル」を設定する。筋が通っていていいのだけど、今の時代が求める「雰囲気・空気感」は、ちょっとずつ移行しているのではないだろうか。
Kindleを読むシーンとは?
電車の移動中やちょっとした待ち時間。ここで、Yahoo!ニュースやWebメディアを読んでもいいが、時間の使い方として、ちょっとした軽さを感じる。「書籍」としての編集視点が入ったものを読むことで、「身になっている感」を意識したい。
だけど、突如現れた待ち時間。「紙版書籍」は持ってきていない。そこで、「Kindle書籍」の登場だ。
本書は、日ごとに「ザク切りの文章量」が続く。どこから読んでもいいし、どこで読み終えてもいい。そして、真面目なのか、不真面目なのか、その「曖昧さ」と「適度なくだらなさ」こそ、「なんかいいな。」と感じる時間構築(=デザイン)のポイントであり、世の中が求める“気持ちいいツボ”。
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……でしょう!
“日常とデザインを拡げる”。モットーの軸は生かしたまま。これは、「生き様」の一つ。人のリアクション、反応をみて、自身の動きをアレンジする。これは、「デザイン」の一つ。
さて、皆さまにとってのモットー、デザインはなんでしょうか? 日々、ツラツラと考え、家族や友人に語ることで見えてくるかもしれませんね。
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……と、「『雑文集』の雑文」という形で、現在の考えをまとめてみたわけですが、改めて。
僕は“くだらない文章”を書きたい。ファミレスのソファー席で、靴ぬいで、あぐらかいて座って、深夜2時、ドリンクバー片手に友人ととりとめもない会話をしていた、あの“時間”。
大学生だった頃。その“時間”は、人気者だったり、何をやらせても器用なヤツ、学生ながらの成功者に、心底バカにされていた。
しかし、これだけは言える。あの“時間”があって、“今”がある。“自分”という人格を形成したのは、「人がバカにしてくるような時間」があってこそ、なんだ。
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「雑文を書く時間、伝える時間」もそうだ。今現在、書き進めている言霊が、少しの時を経て形になる。派生する、何かしらの形で、読んでいただいた人の後押しにもなる。
巡り、恵まれる。はたから見たら、「ムダな時間」。
僕は、そんな「ムダな時間」こそ、大切にしたい。
“人から理解される時間”なんてのは、無味無臭、予定調和じゃあないか(それも、わるくないけれど)。「人からなかなか理解されない時間を過ごす」からこそ、唯一無二、自分が生まれてきた意味が出てくるんじゃないかと。
もちろん、プロのデザイナーとして、しっかりしたモノはつくる。しかし、同時に。内面はいつまでも、雑で“人間くさく”いきたい。
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ですので、皆さん! 私のことは、“素人童貞”と呼んでください! 目をみて! ハッキリと!
ここだけの話し、「続・雑文集」の「続(ZOKU)」は、「ムダ時間を過ごすことに対し、メガネをかけた一重のお姉さんに注意されて『ゾクゾク』したい」という願いを込めた、「続(ZOKU)」です。
あ、以上どぅえ〜す! これからも日々、コツコツ、日常とデザインの間口、拡げていきます。いつも、ありがとうございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
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最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!!
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