どんな性格の人が読書好き?
「活字離れ」と言われてずいぶん経ちますが,どうでしょうね。でもやはり,本の出版については厳しい時期が続いているのではないかと思います。
私たちがもっている時間は限りがあります。その限りのある時間の中で,何に振り分けるかという問題ですよね。読書の時間が減った分は,絶対にスマートフォンの画面を見る時間にシフトしていると思うのですが,その中のコンテンツに対して読書がどれくらい魅力的なのかという問題もあります。
とはいえ,実は小説投稿サイトやオンラインの漫画も意外と多くて,多くの子どもや大人が楽しんでいるのではないかと思います。そこから商品化されるケースもあります。そういう意味では,単に「読み手」であるだけでなく,作る方に参加しやすい時代になったと言えるのかもしれません。
読書と性格
「性格と読書との関連はあるのか」という疑問も,たまに耳にするテーマです。
この疑問についても過去の研究を調べてみると,ビッグ・ファイブ・パーソナリティと,読書,テレビ,文化活動をどれくらい行うかとの関連を検討した研究が見つかります。この論文を見てみましょう(Personality, media preferences, and cultural participation)。
分析の対象となったのは,オランダの家族を対象とした調査プロジェクトのデータセットでした。1998年から2000年に調査が行われていて,3000人以上の大きなサンプルです。ビッグ・ファイブ・パーソナリティは,形容詞を用いて測定する形式で測定されました。また,読書,テレビ,文化的な活動への参加について(どれくらいの頻度,参加するか)の質問に回答しています。
ここから先は
日々是好日・心理学ノート
【最初の月は無料です】毎日更新予定の有料記事を全て読むことができます。このマガジン購入者を対象に順次,過去の有料記事を読むことができるよう…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?