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Mac people vs. Windows people


アメリカの学会に行って開いているパソコンを見ると,明らかにMac比率が高いという印象があります。

日本の学会だとそれほどでもないように思うのですが,それでも一般的な世の中のシェアに比べると,Mac比率は高いのかな?と思ったりもします。

MacユーザーとWindowsユーザーには,何か違いがあるのでしょうか。今日はそんな話をしてみましょう。

その前に,まずは自分自身の昔話からです。

ワープロ機

大学に入学してまず買ったのは,ワープロでした。ワープロソフトではないのです。ワープロの単体機です。いまでいうノートパソコンのような形をしているのですが,プリンタも本体についていて(熱転写インクリボンか感熱紙をつかっていました……わかりませんかそうですか),画面はモノクロの液晶でした。日本語ワープロをするためだけの機械です。

細かい型番は忘れてしまったのですが,たしかNECの文豪mini5シリーズだったように記憶しています。

まわりは,MS-DOS(マイクロソフト社が出していたWindowsよりも前のテキストベースのOS)が動くパソコンをもっていたりしましたが,それには手を出していませんでした。MS-DOS以前のBASICベースのパソコンは高校時代くらいまで遊びで使っていましたが,大学生になってからはレポート課題もワープロで作っていました。

Macを買う

大学3年生の頃,Macがだんだん安くなってきました。小学生の頃からApple社のパソコンは雑誌だけで見るだけの憧れの機種で,値段から考えてもとても手が出ないので買おうと思うこともありませんでした。

でも,この一体型の機種は安くて手に入る範囲になってきていました。買ったのはLC520という機種にいくつかのソフトがバンドルされていた,Performa520という機種でした。もういくらだったか忘れてしまいましたが,名古屋大学の生協で安くなっていたのを,思い切って買ったのではないかと思います。

これがまた,動きが遅いのです。CPUは68030という型番なのですが,いわば当時の型落ちです。当時速いマシンは68040という型番のCPUでした。そしてあまりの遅さに我慢できず,CPUのアップグレードカードを買ってそれを基盤に刺してしのいでいました。

当時は一年経つとパソコンのスピードが一気に向上して体感スピードがまったく変わる,ということが毎年起きていました。常にパソコン雑誌を眺めては「これがほしいな〜」と思うことが続くという状態です。

今では数年経っても無茶な使い方をしなければ普通に使えますので,そういう物欲に惑わされなくてよくなったのでよい時代だな(パソコンメーカーにしてみれば悪いのかもしれませんが)と思います。

Macといえば,スタートレックで未来から来たクルーがマウスに向かって声で呼びかける場面をよく覚えています。いまは本当に答えてくれる時代になりましたね。

その後

今ではそうそう潰れそうにないApple社ですが,当時は何度も倒産の危機が訪れていました。院生のときもパソコン雑誌を読みながら「もうそろそろApple社が潰れてMacが使えなくなるかもしれない」という心配を何度もしていました。

MacはApple社だけが作っていますので,WindowsとMacのシェアを比べれば,Windowsが圧倒的に多いのは当然です。

しかし,当時の危機的状況を思い返すと,よくここまでApple社が成長したものだと思えてきます。本当に,株でも買っておくべきでしたね。

Windowsを使わなければならないときもありましたが,そのため用のPCを研究室に置くとか,MacのなかでParallelsを使って併存させれば問題はありませんでした。

ということで,ずっとMacを使ってきているというわけです。

MacユーザーとWindowsユーザー

昔から,MacユーザーとWindowsユーザーはお互いに牽制しあっているといいますか,対立しているといいますか,個人的にはどうでもいいことだと思っているのですが,どうしてもグループが分かれ,その中に所属していると認識すると内集団と外集団に分かれてしまうという現象を体現しています。

以前,イヌ好きとネコ好きの違いを検討した研究を紹介しました。そこで,イヌ好きは「dog person」,ネコ好きは「cat person」と言うのだということも書きました。

同じように,Macユーザーは「Mac person」で,Windowsユーザーは「PC person」という言い方をするそうです。この記事では,両ユーザーの違いをインフォグラフィックに表しています。

WindowsユーザーよりもMacユーザーのほうがリベラルだとか,Macユーザーのほうがユニークでありたいと思っているだとか,Windowsユーザーのほうが数学の能力が高いとか,Macユーザーのほうがアートやデザイン好きだとか,Windowsユーザーのほうが甘い物好き,MACユーザーのほうがスナック好きとか,好きなワインも違うとか,好む新聞も違うとか,まあいろいろな「違い」が示されています。

MacとWindows,性格の違い

では,両者に性格の違いはあるのでしょうか。そんな論文あると思います?

大学生を対象にした,MacユーザーとWindowsユーザーの性格の違いを検討した論文というものがあります。“I'm a Mac” versus “I'm a PC”: Personality Differences between Mac and PC Users in a College Sampleというタイトルです。

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