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難病患者の疲労に関連する性格

割引あり

サルコイドーシスという難病があるそうです。原因不明の慢性炎症性肉芽腫性疾患とされる病気です。肉芽腫と呼ばれる結節が,リンパ節,目,肺,心臓などの全身にできてしまう病気です。

ただし死亡率はそれほど高いものではありません。一方で苦痛を伴いますので,この病気は患者さんたちのQOL(生活の質)を低下させ,ウェルビーイングに悪影響を与えます。


慢性疲労症候群

またサルコイドーシスは,疲労の症状ももたらすそうです。慢性的で,なかなか回復しないような疲労を感じるこたは,サルコイドーシス関連疲労と呼ばれ,サルコイドーシスの活動期が過ぎても引き続き感じられることも多いそうです。

また,サルコイドーシス患者の3分の1程度が,不安障害や気分障害で苦しんでいるという報告もあります。心理的な負担も重い病気です。

難病に指定されているサルコイドーシス患者さんたちの疲労の程度に,心理的な側面は関連しているのでしょうか。ビッグ・ファイブ・パーソナリティも含めて,サルコイドーシス患者さんたちに調査を行ったポーランドの研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Chronotype and the Big-Five personality traits as predictors of chronic fatigue among patients with sarcoidosis. A cross-sectional study)。

方法

2018年6月から2019年8月にかけて,ポーランドのウッチにある病院で調査が行われています。こういう論文を読みながら,行ったことのない土地について知ったり,写真を眺めたりするのも面白いものです。

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