リスクをとりやすい人はパンデミック中も外出行動があまり変わらない
コロナウィルス感染症が広がってから,人々の外出する行動は大きく変化しています。やはり社会の中で感染を抑制して行くには,人々の動きを抑制することがひとつの方策です。
とはいえ,1年前に比べれば,外出へのハードルは低くなっています。先日も,東京都が若者に調査を行っています。この記事(「マスクすれば大丈夫」と外出 東京都が若者480人調査)によると,次のような結果になっています。
多くの人が外出する様子を見ていれば,自分だけが外出せずにいることは周囲の人々の行動に反しているように見えてしまいますし,そこで自分だけ外出しないという行動をとることは難しくなってしまうかもしれません。
リスクを嫌う人
とはいえ,実際にコロナウィルス感染症に罹ってしまった人の話を見聞きすると,やはり感染したくないというのが本音でもあります。外出することが感染の可能性を高める行為だと考えると,リスクを嫌う傾向をもつ人は,あまり外出しないのではないかという仮説も成り立ちます。
また,リスクをどの程度嫌うかは,地域による違いもありそうです。たとえば日本は,リスクを嫌う人が多そうですからね……となると,リスクを許容する傾向の高い地域は,あまり外出を控えるということをしないかもしれません。また,ウィルスが蔓延している地域では,人々の移動がより強く制限されるでしょうし,その中でリスクを許容する傾向がどのように人々の行動に影響を与えてくるかを検討することにも意味がありそうです。
リスク許容度と外出
では,リスクへの態度と外出の傾向との関連を実施際に検討した研究を見てみましょう。この研究です(Risk attitudes and human mobility during the COVID-19 pandemic)。
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